ワープステーション江戸

ワープステーション江戸

ワープステーション江戸は、日本の茨城県つくばみらい市に位置する時代劇の映像作品などの撮影専用施設です。この施設は、市立歴史公園に隣接しており、江戸時代の場面を再現するために整備された重要なロケ地となっています。かつてはテーマパークとして一般向けに公開されていましたが、2020年3月31日をもってその運営が終了しました。現在は撮影専用施設として機能し、映画やテレビドラマの制作現場として重要な役割を果たしています。

歴史と経営の経緯

ワープステーション江戸は2000年に「歴史公園ワープステーション江戸」という名称で開園し、茨城県と筑波郡伊奈町の出資によって設立された株式会社メディアパークつくばによって運営されていました。しかし、開園からわずか2年後に8億円の負債を抱え、経営破綻に至りました。その後、大新東グループに運営が委託され、茨城県開発公社が施設の所有を引き継ぎましたが、赤字が続いたため、2007年から2010年にかけて、NHK関連会社のNHKエンタープライズにロケ事業の運営を任せました。しかし、赤字の問題は解消されず、2012年に売却が決定されました。

現在の機能と利用

現在のワープステーション江戸は、テーマパークではなく映画やテレビのロケ施設として、時代劇向けに江戸時代の商家や長屋、さらには戦国時代の城門などが整備されています。これにより、様々な映像作品の撮影が可能となっており、特にNHKの大河ドラマなど多くの作品がここで撮影されています。実際に大河ドラマ『真田丸』の上田城の戦いのシーンもこの地で撮影されました。

2018年には新たな近現代エリアが完成し、大正・昭和初期をテーマにした簡易スタジオや鉄筋ビルなどが整備されました。この新しいエリアでは、路面電車の軌道や古典電車のレプリカも設置されており、これらの車両を実際に走行させることが可能です。この新エリアでは、2019年度の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の撮影も行われました。

主な撮影実績

ワープステーション江戸では、数多くの著名な作品が撮影されています。特に、NHKの大河ドラマでは『葵 徳川三代』『武蔵 MUSASHI』『義経』をはじめ、20作品以上がこの施設で撮影されており、さらに連続テレビ小説やスペシャルドラマ、民放のドラマや映画でも多数の作品が利用しています。これらの作品は視聴者に高い評価を受けており、ワープステーション江戸の名は広く知られることとなりました。

アクセス情報

ワープステーション江戸へのアクセスは、首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスのみらい平駅からのコミュニティバス「みらい号」が便利です。「ワープステーション江戸前」停留所で下車すればアクセスが可能です。ロケ地として訪れる際には、事前に情報を確認して訪問することをお勧めします。

このように、ワープステーション江戸は、歴史的な背景とともに映像制作の重要な拠点として存在し続け、これからも多くの人々に愛される場所であり続けることでしょう。

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