ヴァリャーク (ミサイル巡洋艦・2代)

ヴァリャーク（Варяг）

ヴァリャークは、ロシア連邦のミサイル巡洋艦であり、1164.1号計画に基づく「アトラーント」型（スラヴァ級）ミサイル巡洋艦の3番艦です。この艦の名前は「ワリャーク」とも表記され、ロシア海軍において特別な地位を持っています。

概要と建造

この艦は1979年7月31日にウクライナ共和国ニコラーエフにある61コムナール記念工場で起工されました。当初の名称は「チェルヴォナ・ウクライナ」であり、第二次世界大戦で失われた軽巡洋艦の名前を引き継いでいました。その後、1982年11月にはソ連海軍に登録され、1983年8月28日に進水、1989年12月25日に竣工しました。

工事が進む中、艦対艦ミサイルとしては、従来のP-500「バザーリト」に代わり、700kmの射程を持つ改良型P-1000「ヴルカーン」が搭載されることになりました。艦は1990年にソ連海軍太平洋艦隊に配属され、その後ソ連崩壊に伴いロシア海軍に移行しました。

名前の改称

ソ連崩壊後、ウクライナの独立により「赤いウクライナ」という名前は理想的ではないとされ、1996年に「ヴァリャーク」と改称されました。この新しい名前は、未完の重航空巡洋艦から引き継がれ、また日露戦争の名艦を記念するものです。また、ヴァリャークは「親衛ミサイル巡洋艦」の名誉称号を与えられました。1996年以降、この艦はウラジオストクに回航され、ロシア海軍太平洋艦隊の旗艦としての重要な役割を果たしました。

活動と国際交流

ヴァリャークはその後も多くの活動に従事しました。1996年のロシア海軍創設300周年記念の観艦式では、旗艦として参加しました。翌年には韓国と日本を訪問し、1999年には小規模な火災に見舞われましたが、ウラジオストクの修理工場で直されました。さらに、2001年にはモスクワ総主教の訪問を受け、2002年には日本の海上自衛隊の50周年記念国際観艦式に参加しました。

2004年には、歴史的な仁川沖海戦から100年を commemorating のために訪問を行い、南北朝鮮との交流を進めました。加えて、中国を訪れることも多く、その国際的な存在感を示しました。

現在の状況と艦の役割

ヴァリャークの母港はウラジオストク近郊のストレロク基地ですが、普段は太平洋艦隊司令部の埠頭に停泊しています。2006年からは大規模なオーバーホールを受け、2008年にテスト航海を経て正式に艦隊へ復帰しました。また、2010年代以降は積極的な演習を行い続け、2022年にはウクライナ侵攻の影響を受けて艦の煙突に「Z」の文字が確認されるなど、国際情勢においても注目される存在です。

結論

ヴァリャークは、その長い歴史と数々の国際的な交流活動を通じて、ロシア海軍の象徴的な存在となっています。今後もその動向が注視されるでしょう。

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