ヴァルター・ヴァルリモント

ヴァルター・ヴァルリモントの生涯

ヴァルター・ヴァルリモント（Walter Warlimont）は1894年10月3日にドイツのオスナブリュックで生まれた。彼の父は書籍販売業を営んでいた。彼はアビトゥーアに合格後、1913年2月にニーダーザクセン歩兵砲第10連隊に士官候補生として入営し、陸軍大学での学業を経て1914年に少尉として任官された。

第一次世界大戦では中隊長や副官として西部戦線やイタリア戦線で従軍した。戦争が終結すると、彼は義勇軍に参加し、その後ヴァイマル共和国軍に採用され、イギリスで3ヶ月の英語研修を受けた。1926年には大尉に昇進し、兵務局に配属される。彼は兵務局長の第二副官、および国防経済部を経て、国防省の外国軍部に転属された。

1929年にはアメリカ陸軍に1年間付属し、戦争動員に関する研究を行った。その後、1935年まで砲兵第1連隊で中隊長を務め、同年には国防省国防経済部長に就任する。翌1936年にはスペイン内戦の際にフランシスコ・フランコの元に派遣され、帰国後1937年には第26砲兵連隊長に昇進した。1938年には国防軍作戦部（WFA）の国土防衛課課長に任命され、作戦部長アルフレート・ヨードルの代行も行った。この時期、彼はベルギーやオランダ、フランス、イギリス、アメリカ合衆国などで視察研修を重ねた。

第二次世界大戦が始まると、彼は国防軍作戦部の次長として少将に昇進する。彼は「バルバロッサ作戦」の秘密裏の立案や、国際法に反し、約4000人のソビエト連邦の政治将校や共産党活動家の即時処刑を命じた「コミッサール指令」に署名した。1942年には中将に昇進し、さらに1944年4月には砲兵大将に昇進した。

1944年7月20日に起きたヒトラー暗殺未遂事件では、彼は腕に傷を負い、その後遺症が脳に残ったことがのちに明らかになる。8月にはフランスで前線を視察し、戦況が絶望的であることを悟った。上官ヨードルの策動も影響し、9月になるとヒトラーは彼に対する信頼を失い、陸軍総司令部の総統予備（待命）に配置転換された。

戦後、彼はニュルンベルク継続裁判の一部である国防軍最高司令部裁判で起訴され、1948年10月28日に終身刑判決を受けた。しかし、1951年には懲役18年に減刑され、1954年6月にランツベルク刑務所から釈放された。最後は西ドイツのバイエルン州クロイトで過ごし、1976年10月9日に亡くなった。

著書

彼の著作には「Im Hauptquartier der deutschen Wehrmacht 1939-1945」があり、1990年に出版された。

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