ヴィシャーカパトナム級駆逐艦

ヴィシャーカパトナム級駆逐艦の概要

ヴィシャーカパトナム級駆逐艦は、インド海軍が保有する最新型のミサイル駆逐艦であり、計画番号15B型に位置づけられています。この艦級は、コルカタ級駆逐艦を基にした改良型であり、多くの先進技術を取り入れているのが特長です。特に、強化されたステルス特性が魅力で、現代の海上戦闘において重要な存在となっています。

設計と建造の経緯

ヴィシャーカパトナム級の建造は、2011年1月にインドの内閣安全保障委員会によって承認されました。4隻の駆逐艦が建造される計画であり、基本設計にはコルカタ級が採用されていますが、より高いステルス性を実現するために上部構造に大きな変更が加えられています。加えて、デッキの追加により機動性と運用効率も向上しました。

この艦の設計はインド海軍設計局によって行われており、ロシアの北部設計局から技術的な支援も受けています。バルト海造船所は、艦の推進軸を提供する契約を結んでおり、国際的な協力の下で開発が進められています。

装備と兵装

本級の船体は約7,300トンと報告されており、その中には最新の兵器システムとセンサーが搭載されています。主な兵装には、バラク8艦隊防空ミサイルやNirbhay対地巡航ミサイル、ブラモス超音速巡航ミサイルが含まれ、海空両方の脅威に対処できる能力を備えています。また、近接防御システムとして4基のAK-630を装備し、127mm速射砲も搭載されています。

この艦は、敵の航空機や対艦ミサイルなどの脅威に対抗するため、長距離の超音速ミサイルシステムを中心にした防空能力が設計されています。音響特性や赤外線低減技術も向上され、戦闘時に有効性を発揮します。

また、対潜戦能力を強化するために、独自に開発された連装魚雷発射管とRBU-6000の装備も特徴です。これにより、潜水艦や水中の脅威に対しても強力な防御が可能となります。

船舶特性

ヴィシャーカパトナム級は、2機のヘリコプターを同時に運用できるヘリコプター甲板と格納庫を持ち、海上での多様な任務対応能力を向上させています。さらに、荒天時においてもヘリコプターを安全に運用できるレールレス移動システムを備えています。こうした設計は、艦隊の作戦能力を高める要素となっています。

まとめ

これらすべての特性を持ったヴィシャーカパトナム級は、インド海軍の戦力を大いに向上させ、国の海上防衛能力を強化する重要な役割を果たします。建造が進む中で、各艦の完成と就役が期待されており、今後の海上戦闘においてその存在感を発揮することが見込まれています。

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