RBU-6000

RBU-6000 スメルチ-2

RBU-6000 スメルチ-2（ロシア語: РБУ-6000 «Смерч-2»）は、212mm口径の対潜迫撃砲としてソビエト連邦により設計された兵器です。このシステムは、ロケット弾として機能する爆雷を発射することにより、従来の対潜兵器よりも射程を大幅に延ばすことに成功しています。1960年代初頭から運用が開始され、ソ連の海軍艦艇に広く装備されてきました現在においても、ロシア海軍など多くの艦艇に搭載されています。

構造と機能

RBU-6000の発射機は、12本のロケット発射用チューブを馬蹄形に配置し、ブルヤ火器管制システムによって制御されています。射程は最大6,000メートルに達し、これにより敵潜水艦への効果的な攻撃が可能となります。

このシステムはRGB-60という無誘導爆雷を使っており、発射するロケットの本数は1、2、4、8、または12発から選択できます。なお、次発の装填は自動化されており、60UP装填システムを介して下部の弾薬庫から供給されます。各発射機には72発から96発のロケットを搭載することができるため、短期間での攻撃が可能です。

また、RBU-6000は対潜ロケット爆雷だけでなく、無誘導ロケット弾も発射できるため、沿岸地域での対地攻撃にも使用されています。これは柔軟な運用ができる大きな利点です。

改良型 RPK-8

RBU-6000の改良型であるRPK-8「ザーパド」は、新たに90Rロケットに対応しています。この90Rロケットは、点火コードが2線式であり、従来型の単線式RBU-6000発射機では使用できませんでした。そのため、ネウストラシムイ級フリゲートとタルワー級フリゲート専用となり、長期間にわたり調達が行われていませんでした。しかし、2017年には90R1の開発が完了し、生産が始まったことで、単線式の発射機でも使用できるようになりました。

90R1は従来の接触信管に替わり、所定距離に達すると誘導非接触信管によって効率が向上しています。これにより、精度が更に高まっています。

各種ロケットの仕様

• - RGB-60

- 重量: 110 kg
- 弾頭: 25 kg
- 直径: 0.212 m
- 長さ: 1.83 m
- 射程: 350 m から 5,800 m
- 深度: 10 - 500 m
- 沈降率: 11.5 m/s

• - 90Rと90R1

- 重量: 112.5 kg
- 弾頭: 19.5 kg
- 直径: 0.212 m
- 長さ: 1.83 m
- 射程: 600 m - 4,300 m
- 有効半径: 130 m
- 沈降深度:
- 潜水艦: 0 - 1,000m
- 魚雷及びダイバー: 4-10m

• - Magnesit-MN

- 重量: 115kg
- 射程: 4.3 km
- 有効時間: 8分間

まとめ

RBU-6000 スメルチ-2は、対潜戦において高い能力を持つ兵器システムであり、さらなる改良も加えられていることから、今日でもロシア海軍を支える重要な装備となっています。この迫撃砲は、敵の潜水艦に対抗するための頼れる選択肢であり、近代戦におけるその役割は今後も続くと考えられます。

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