ヴィニー・ロッティーノ

ヴィンセント・アントニオ・ロッティーノ：グローバルな野球人生

ヴィンセント・アントニオ・ロッティーノ（1980年4月7日生まれ）、愛称ヴィニーは、アメリカ合衆国ウィスコンシン州出身の元プロ野球選手である。華麗な経歴と卓越したユーティリティ性で知られる彼は、メジャーリーグ、韓国プロ野球、そして日本のプロ野球と、国境を越えて活躍した稀有な存在だ。

ウィスコンシンから世界へ

ウィスコンシン大学ラ・クロッセ校で遊撃手としてプレーした後、2003年、ミルウォーキー・ブルワーズとアマチュア・フリーエージェント契約を締結。メジャーリーグへの道を歩み始める。2006年、フロリダ・マーリンズ戦でメジャーデビューを飾ったロティーノは、その後ブルワーズでプレーを続け、2009年には第2回WBCイタリア代表に選出され、捕手としてチームに貢献。後にオリックス・バファローズでチームメイトとなるアレッサンドロ・マエストリ選手とバッテリーを組んだ経験も持つ。

メジャーリーグでの転籍と挑戦

2009年、ロサンゼルス・ドジャースへトレードされるも、メジャー昇格は叶わず。同年、フロリダ・マーリンズと契約、2011年に3年ぶりにメジャーの舞台へ復帰を果たす。その後、ニューヨーク・メッツ、クリーブランド・インディアンスと渡り歩き、メジャーリーグでの経験を積み重ねた。

日本、そして韓国へ

2012年、ロティーノはオリックス・バファローズに加入。日本プロ野球への挑戦が始まる。2013年シーズン、残念ながら右肘の肘頭骨棘障害で離脱する期間もあったものの、4月に復帰し、5月には一軍に昇格した。日本でのシーズン後、自由契約となり、2013年、韓国プロ野球のネクセン・ヒーローズと契約。韓国球界でもその実力を発揮し、2014年にはアンディ・バンヘッケン選手と韓国プロ野球史上初の外国人バッテリーを結成するなど、歴史的な瞬間を刻んだ。韓国シリーズにも出場する活躍を見せたが、ネクセンとの再契約には至らなかった。

そして再びアメリカへ

2014年、再びマイアミ・マーリンズとマイナー契約を結びアメリカへ戻る。その後、シカゴ・ホワイトソックス傘下でプレーし、2016年に現役を引退した。

引退後

現役引退後は、テキサス・レンジャーズでスカウトなどを務めた後、2021年よりバリー・スポーツ・ウィスコンシンでミルウォーキー・ブルワーズの専属解説者として活躍している。

プレイスタイル

ロティーノの最大の武器は、コンパクトなスイングから繰り出す広角打法だ。外野手登録ながら、捕手、内野手もこなすユーティリティープレイヤーとして、チームに貢献した。強肩と俊足も持ち味で、マイナーリーグでは通算116盗塁を記録している。

まとめ

ヴィニー・ロティーノは、アメリカ、日本、韓国と、国境を越えて活躍した稀有な野球選手だ。そのユーティリティ性と持ち前の明るさで、多くのファンを魅了した。現役引退後も野球界に貢献し続ける彼の今後の活躍にも期待したい。

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