ヴェルトライゼンデ

ヴェルトライゼンデ：幾多の困難を乗り越え、栄光を掴んだ競走馬

2017年2月8日、北海道安平町のノーザンファームで誕生したヴェルトライゼンデ（Weltreisende）。その名はドイツ語で「世界旅行者」を意味し、その名の通り、長く険しい道のりを歩んできた競走馬と言えるでしょう。

サンデーレーシングより一口馬主として募集されたヴェルトライゼンデは、ノーザンファーム早来での育成を経て、栗東の池江泰寿厩舎に入厩しました。3600万円という高額募集からも、その素質の高さがうかがえます。

2歳時には、デビュー戦を快勝で飾ると、続く萩ステークスでも勝利。重賞初挑戦となったホープフルステークスでは、コントレイルに敗れはしたものの、2着と好走しました。

3歳シーズンは、スプリングステークスで2着、皐月賞では8着と結果を残せませんでしたが、日本ダービーではコントレイル、サリオスという強豪を抑え、3着に入線しました。しかし、このレース後に骨折が判明し、長期休養を余儀なくされます。

秋には熱発でセントライト記念を回避。神戸新聞杯では2着と健闘するも、菊花賞では7着と結果を残せませんでした。

4歳シーズンはアメリカジョッキークラブカップで2着。しかし、日経賞に向けて調整を進めていた矢先、右前脚屈腱炎を発症し、再び長期休養を余儀なくされます。

そして、5歳シーズン。1年4ヶ月という長いブランクを経て、鳴尾記念で復帰を果たしました。ダミアン・レーン騎手を鞍上に迎え、2番人気に支持されたヴェルトライゼンデは、見事な末脚で重賞初制覇を達成します。中495日ぶりの重賞勝利は、JRAグレード制導入後では異例の記録となりました。

6歳シーズンは、日経新春杯を制し、重賞2勝目を挙げました。トップハンデ59キロを背負いながらの勝利は、その実力の高さを証明するものでした。しかし、その後大阪杯で9着に敗れ、両前脚の浅屈腱炎を発症。9ヶ月間の長期休養を余儀なくされています。

ヴェルトライゼンデの血統も注目に値します。半兄には、マイラーズカップを制したワールドエース、菊花賞と天皇賞（春）を制したワールドプレミアという、いずれもG1を制した名馬がいます。父は共にディープインパクトです。母マンデラはディアナ賞で3着、母の半弟にはジャックルマロワ賞、イスパーン賞、プリンスオブウェールズステークスを勝ったマンデュロがいます。

数々の困難を乗り越え、輝かしい勝利を掴んできたヴェルトライゼンデ。その闘志と才能は、多くのファンを魅了し続けています。今後の活躍にも期待がかかります。

競走成績（2024年6月9日現在）

（JBISサーチ、netkeiba.comなどの情報に基づきます。詳細な成績は、これらのサイトを参照ください）

血統表

父：[父名]
母：マンデラ（母父：[母父名]）
半兄：ワールドエース、ワールドプレミア

出典

JBISサーチ
netkeiba.com
スポーツナビ

外部リンク

netkeiba
スポーツナビ
JBISサーチ

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