一宮市立玉堂記念木曽川図書館

一宮市立玉堂記念木曽川図書館について

一宮市立玉堂記念木曽川図書館は、愛知県一宮市木曽川町に位置する公共図書館です。この図書館は、日本画家である川合玉堂の生誕地に建てられたという特別な背景を持っています。地域住民の文化的な拠点として、多くの人に利用されています。

歴史

開館前

2005年まで愛知県の北西端に位置していた木曽川町は、川合玉堂の生誕地でした。1963年には、川合玉堂の7回忌を記念して、生家跡地近くに生誕地碑が建てられました。この碑には、岐阜県加茂郡八百津町で採取された自然石が使われています。

木曽川町では、約2万冊の蔵書を持つ木曽川町中央公民館図書室が運営されていました。住民からの図書館建設の要望を受けて、木曽川町は1996年に川合玉堂の生家跡地を取得し、1997年には図書館準備室を設置。建設に向けて準備を進めました。1999年には、玉堂生家跡地への建設が正式に決定しました。

設計はプロポーザル方式で選定され、1999年6月には建設工事が開始、2000年9月に竣工しました。2001年3月には竣工式が行われ、この間に中央公民館図書室は閉室しました。開館に合わせ、生誕地碑は図書館の南側玄関脇に移設されました。

開館

2001年4月、木曽川町立図書館が開館しました。総事業費は約12億1500万円。開館時の蔵書数は57,325冊で、そのうち約13,000冊が児童書でした。開館当初から一宮市と尾西市の住民にも広域貸出を行っていました。また、開館年には木曽川町町制95周年記念事業として「玉堂美術館所蔵 川合玉堂展」や記念講演会が開催されました。

2002年4月には、広域貸出の対象を稲沢市、祖父江町、平和町にも拡大しました。この頃から映画の上映会や作品展も開催され、ブックスタート事業も開始されています。2004年には、東京都青梅市の玉堂美術館の承諾を得て、図書館の名称を玉堂記念木曽川図書館に変更しました。

合併後

2005年には、木曽川町が旧一宮市、尾西市と合併し、新一宮市が誕生しました。これに伴い、図書館は一宮市立玉堂記念木曽川図書館に改称されました。2005年10月から11月にかけて、図書館や市民が所蔵する川合玉堂の日本画25点を紹介する展覧会が開催され、その多くが未公開作品で、川合玉堂唯一の自画像も展示されました。

特色

玉堂記念木曽川図書館は、川合玉堂の生家跡地に建てられている点が大きな特徴です。名鉄名古屋本線新[[木曽川駅]]から徒歩15分の場所に位置し、一宮市循環バスや名鉄バスでのアクセスも可能です。

設計は名古屋市の青島設計が担当しました。建物は鉄筋コンクリート造3階建で、建築面積は908m2、延床面積は2,414m2です。中央部の切妻屋根や軒裏の化粧垂木など、和風建築の要素が取り入れられています。1階と2階は図書館フロアとして利用され、3階には玉堂記念展示室や日本庭園が設置されています。

また、川合玉堂の息子である川合修二氏から寄贈された『跳鯉』（一宮市指定有形文化財）は、図書館に所蔵されています。

脚注

参考文献

一宮市教育委員会教育文化部図書館事務局『一宮市立図書館100年のあゆみ』一宮市教育委員会、2015年。
一宮市立図書館『図書館年報 平成26年度のあゆみ』（PDF）一宮市立図書館、2015年。
木曽川町立図書館『図書館年報 平成14年度（2002年度）』木曽川町立図書館、2003年。

関連項目

一宮市立図書館
愛知県の図書館一覧

外部リンク

一宮市立玉堂記念木曽川図書館
* 一宮市立玉堂記念木曽川図書館 - カーリル

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