一条タワー (浜松市)

一条タワー

一条タワー（いちじょうタワー）は、静岡県浜松市中央区の板屋町と旭町に立地する地上30階建ての高層マンションであり、本建物は約118メートルの高さを有し、静岡県内ではアクトタワーや葵タワーに次いで高い建築物です。このタワーは商業・業務複合型としても利用されており、浜松駅北口とのアクセスが良い旭・板屋街区の再開発により生まれました。この地域の開発は1980年から始まり、長い年月を経て進展しました。特に、A地区は長らく整備が遅れていましたが、2016年に再開発組合が設立され、2018年からの工事によりタワーが建設されました。また、2020年にはグッドデザイン賞を受賞し、そのデザイン性も評価されています。

地震対策

一条タワーは地震に対して非常に強い設計がなされており、基礎と建物間には免震装置が備えられています。これにより、揺れが建物に伝わるのを抑え、破損や家具の転倒などの被害を未然に防ぎます。さらに、34本の基礎杭が地盤に打ち込まれないといけないため、耐震性は格段に向上しています。また、5階から26階には摩擦材を利用した壁型摩擦ダンパーが設置され、強風や小規模な地震による揺れを軽減する制振装置も導入されています。非常時に備え、電気や飲料水を供給するための自家発電装置や住宅用受水槽も備わっています。

デザイン

タワーの外観は浜松の伝統文化を反映し、遠州紬や凧揚げをモチーフにしています。建物は駅前の景観を意識したデザインで、周囲の建物との調和に配慮して配置されています。四隅には広場や地域防災スペースが設計されており、緑が施されたこれらのスペースは既存のビル風を抑える役割も果たしています。

設備

共用施設

一条タワーには多彩な共用施設が整備されています。1階には光が差し込む「オーナーズ・ラウンジ」があり、落ち着いた雰囲気の中でリラックスができます。コンシェルジュサービスもあり、宅配サービスやタクシーの手配、ベビーシッターの紹介など多岐にわたるサポートを受けられます。また、パーティーや子ども向けの活動ができる「パーティー＆キッズルーム」や、ゲスト向けの客室も用意されています。25階には「スカイラウンジ」があり、浜松の市街地や晴れた日には富士山の美しい景色も楽しむことができます。

住戸

住戸の設計には最新の工法が採用されており、その特徴の一つは2.7メートルの高い天井です。この天井高を生かしつつ、暖房性能も考慮されており、各住戸には床暖房が設置されています。また、バルコニーが排除されているため、室内空間が広がり、換気には高効率のシステムが導入されています。浴室には洗濯物を干せるパイプも取り付けられ、浴室暖房換気乾燥機により、湿気を抑えて快適な住環境が実現されています。

アクセス

一条タワーは交通の便が非常に良く、JR東海の東海道新幹線や東海道本線浜松駅から徒歩4分、遠州鉄道の新浜松駅からも徒歩5分、第一通り駅からは徒歩3分でアクセス可能です。これにより、通勤やレジャーが便利です。

これらの特徴を持つ一条タワーは、居住者にとって快適な生活空間を提供するだけでなく、地域のランドマークとしても重要な存在となっています。

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