一柳仲次郎

一柳仲次郎：北海道の発展に尽力した実業家・政治家

一柳仲次郎（いちやなぎ なかじろう）は、1868年12月3日（明治元年10月20日）に生まれ、1939年（昭和14年）4月14日に没した、日本の実業家であり政治家です。彼は衆議院議員としても活躍しました。

生い立ちと初期の活動

一柳仲次郎は、尾張国知多郡成岩村（現在の愛知県半田市）で、名主を務める一柳浅右衛門の次男として生を受けました。苦学の末に三井物産に入社し、その後1897年に北海道へと渡ります。

北海道での事業展開

北海道に渡った当初、ニシン漁に挑みますが、これは失敗に終わります。しかし、1900年には札幌に移り住み、リンゴやタマネギの販売を手がけることで事業を再起させました。さらに、海外への輸出も行うなど、その事業を拡大していきました。

一柳仲次郎は、事業家として活躍する傍ら、地域社会への貢献も積極的に行いました。札幌区会議員、北海道会議員、そして北海道会議長を歴任し、日露貿易商組合長、札幌果実蔬菜輸出商同業組合長、札幌果実商組合長、札幌商業会議所副会頭、北海道拓殖倉庫取締役、北海道信託社長、一柳物産社長、合資会社一柳商会代表社員など、数多くの要職を歴任しました。

政治家としての活動

1920年5月の第14回衆議院議員総選挙において、一柳仲次郎は憲政会から北海道第1区に出馬し、見事当選を果たしました。その後、第15回、第17回、第19回、第20回総選挙でも当選し、衆議院議員を通算五期務めました。議員在任中に亡くなっています。この間、立憲民政党総務などの要職も務めました。

人物像

一柳仲次郎は、政治家としては裏面工作に長けた策士として知られていました。その手腕は、政界で高く評価されていたようです。

まとめ

一柳仲次郎は、北海道の発展に大きく貢献した人物です。実業家として、また政治家として、その手腕を発揮し、北海道の経済と社会の発展に尽力しました。彼の功績は、今日の北海道の礎となっています。

参考文献

北海道新聞社編『北海道歴史人物事典』北海道新聞社、1993年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 金子信尚編『北海道人名辞書』第二版、北海民論社、1923年。

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