丁持小路

丁持小路（ちょうもちこうじ）について

丁持小路は、新潟市中央区にある市道で、古町通と東堀通を結び、さらに上大川前通と接続する曲師屋小路と共に重要な交通路となっています。この路地は、地域の商業地区や住居地の連絡通路としての役割を果たしており、地元の人々や観光客にとって欠かせない存在です。

歴史的背景

この丁持小路の名前は、運送業者「丁持」に由来しています。明治時代、この地域には多くの運送業者が住んでおり、その人々の生活を反映した地名となりました。江戸時代には、この場所は「小揚小路」と呼ばれていました。小揚は舟の荷役に関連する仕事で、多くの人がここで働いていたことから、地域の特性が表れた名称と言えるでしょう。そのため、古くから地域の商業活動が盛んな場所であったことがわかります。

当時の新潟町では、「小路」と呼ばれる道路は基本的に商店や屋敷の表間口が設けられることは少なく、通常は「通り」と呼ばれる主要な道路をつなぐ連絡通路の役割を果たしていました。しかし、小揚小路や熊谷小路などの数本は例外で、商売を行う店舗や住居の入り口がそろう地域となっていました。

住所改正とその影響

明治5年（1872年）には住所改正が行われ、小揚小路は曲師屋小路と共に「横一番町通」として再編成されました。この際、県令楠本正隆は新潟の街の通りや小路、堀などの名称を簡素化する方針を遂げました。たとえば、町と信濃川を結ぶ横堀は単純に番号を振られ、一番堀から五番堀に改名されました。また、縦貫する寺町堀と片原堀はそれぞれ西堀と東堀と改称されました。

この改正の影響で、小揚小路のような商業施設の表間口が並ぶ小路は「横町」とまとめられ、上手の横一番町通から横七番町通まで新しい名称が付けられました。しかし、これらの改名は住民の間であまり受け入れられず、多くのケースでは改名後の名称が実際の通称として根付くことはありませんでした。「横七番町通」などの例は、その名が定着した稀なケースです。

丁持小路の現状

現在、丁持小路は新潟市の歴史的なスポットとして注目されており、地域の伝統と文化が息づく場所となっています。周辺には地元のしゃれたカフェやショップが点在し、観光客や地元の人々にとって多くの魅力が詰まっています。歴史的な名称やその背景を知ることは、訪れる人にとって新たな発見の場となるでしょう。

このように丁持小路は、歴史に彩られた道であり、現在も地域の中心的な役割を果たしています。今後もこの場所の魅力がいかに維持されていくのか、注目していきたいところです。

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