七ツ島 (鹿児島市)

七ツ島の概要

鹿児島県鹿児島市に位置する七ツ島は、かつては大小七つの島が点在する景勝地として知られていました。しかし、大規模な埋め立てによって、その姿は大きく変貌を遂げました。現在は、臨海工業地帯として、鹿児島市の経済を支える重要な拠点となっています。

地理

七ツ島は、鹿児島市の南部に位置し、臨海地域にあります。北には南栄、谷山港、坂之上、南には平川町、西には光山が隣接しており、東側は鹿児島湾に面しています。町域の北部には、七ツ島サンライフプールや商業施設があり、南部には金属加工や食品加工などの工場が立ち並んでいます。また、鹿児島県道219号玉取迫鹿児島港線が南北に走り、産業道路としての役割を担っています。

歴史

島としての七ツ島

七ツ島は、古くから景勝地として知られており、元禄時代の地図にもその名が記されています。もともとは、和田村と下福元村の沖に点在する小さな島々でした。一番大きな島には七ツ島大明神という石祠があり、市杵島姫命が祀られていました。薩摩藩の地誌である「三[[国名勝図会]]」にも、七ツ島の美しい風景が記録されています。

埋め立てと工業地帯の造成

1972年（昭和47年）から埋め立て工事が開始され、1976年（昭和51年）にかけて、鹿児島臨海工業地帯の一部として造成されました。約205ヘクタールの区域が埋め立てられ、約263億円の事業費が投じられました。埋め立て後も、かつて一番大きかった父島の一部が保存され、石碑が設置されています。

町丁の設置

1977年（昭和52年）11月7日、埋め立て完了後に、平川町の一部と公有水面埋立地から「七ツ島一丁目」が、また、平川町地先の公有水面埋立地から「七ツ島二丁目」が設置されました。

その後の変遷

七ツ島二丁目の区域は、当初は石川島播磨重工業に売却されましたが、長らく遊休地となっていました。その後、同社が撤退し、跡地には鹿児島七ツ島メガソーラー発電所が建設され、2013年（平成25年）に運転を開始しました。この発電所は、当時、日本最大の太陽光発電所として注目を集めました。

町名の由来

町名である「七ツ島」は、埋め立て以前にこの周辺に大小七つの島が点在していたことに由来します。これらの島々は、景勝地として地元の人々に親しまれていました。

現在の七ツ島

現在の七ツ島は、工業地帯として発展を遂げました。地域には、七ツ島サンライフプールや光山公園などの公共施設や、工場、メガソーラー発電所などが立地しています。また、鹿児島県道219号玉取迫鹿児島港線（産業道路）が地域を縦断し、交通の要となっています。

交通

七ツ島へは、鹿児島県道219号玉取迫鹿児島港線を利用することができます。また、鹿児島港谷山二区からは、フェリーが運航しています。

施設

公共施設

七ツ島サンライフプール
光山公園

企業

* 鹿児島七ツ島メガソーラー発電所（石川島播磨重工業跡地）

まとめ

七ツ島は、かつての美しい島々の姿から、工業地帯へと大きく変貌を遂げました。しかし、その歴史は、今もなお、地名や保存された父島の一部にその名残をとどめています。この地域は、鹿児島市の経済を支える重要な拠点として、今後も発展を続けていくことでしょう。

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