七人の侍 (民主党)

七人の侍

「七人の侍」とは、日本の民主党内に存在する、主に親小沢派および中間派の中堅若手議員によるグループを指します。このグループは七名のメンバーから成り、そのうちの四名はイニシアティブを握る青山会（旧樽床G）に所属しています。

グループ全体としては、小沢一郎に対して協力的な姿勢を持つものの、実際には複雑な背景があります。というのも、七人のメンバーのうち五人が反小沢派の出身であり、反小沢派の議員に対しても支持を示すことがあります。特に、2011年の民主党代表選挙においては、細野豪志が反小沢系の前原誠司を推薦しており、この時期の政治的な流動性を象徴しています。

2011年3月、前原誠司が外務大臣に就任すると、松本剛明もその後任として新しく閣僚に加わりました。また、細野は内閣府特命担当大臣に任命され、野田内閣下では環境大臣に異動するなど、急成長を遂げます。樽床伸二は幹事長代行に就任し、三度にわたる内閣改造によって細野は政調会長、樽床は総務大臣として、三井辨雄は厚生労働大臣に就任するまでになります。

このようにして、七人の侍の中では四人が閣僚を経験する一方、樋高剛は政権を持つ民主党において一度も閣僚になる機会には恵まれませんでした。2012年に衆議院が解散されると、細野と松本は再選を果たしたものの、樽床、三井、伴野は次の選挙で落選します。この流れを受け、海江田執行部で細野は幹事長に就任しますが、参院選での敗北を受けて辞任することになります。

以降、細野と松本は七奉行（現在の六人衆）として前原と歩調を合わせつつ、日本維新の会との合流を目指します。しかし、その矢先に消費税増税の是非を問うため衆議院が解散されます。この選挙の結果、小選挙区では再選を果たしたのは細野と松本の二名のみで、樽床は比例復活がならず、伴野は小選挙区で落選したものの比例で復帰します。

次にくる民主党代表戦において、細野が候補者として名乗りを上げ、松本がその推薦人となります。この選挙は岡田克也や長妻昭との競争となり、細野は初回投票では優位に立ちますが、決選投票では逆転を許してしまいます。

政治の状況が変化する中で、2017年には松本が自民党に参加し、2021年には細野も自民党に加わりました。さらに、2021年4月には三井が亡くなり、これにより七人の侍の中で初めての物故者となりました。

所属議員

現職

• - 松井孝治: 無派閥、参議院議員2期・党筆頭副幹事長、京都府選挙区、現京都市長
• - 樋高剛: 立憲民主党所属、衆議院議員3期・元環境大臣政務官、神奈川18区

元職

• - 三井辨雄: 旧樽床G代表世話人・鳩山グループ・川端グループ、衆議院議員4期・元厚生労働大臣、北海道2区、2021年4月2日死去
• - 樽床伸二: 旧樽床G代表、羽田G、七奉行の会で唯一の親小沢派。衆議院議員6期、元総務大臣、比例近畿

このように、七人の侍は日本の政治において重大な役割を果たしつつ、その後の動きによって新たな勢力図を形成していく経緯を持つ集団と言えるでしょう。

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