万理沙ひとみ

万理沙 ひとみ (まりさ ひとみ)

万理沙 ひとみは、1970年3月17日に兵庫県川西市で生まれ、本名は川井 みな子です。身長は161cm、血液型はO型で、愛称は「みんつ」、「みんちゃん」として親しまれています。彼女は宝塚歌劇団星組の娘役として活躍し、特に多くの舞台でヒロインを務めたことでも知られています。万理沙の家族もまた、宝塚歌劇団との深いつながりを持っています。彼女の祖母は著名な娘役スターの紅千鶴、母も元タカラジェンヌの千春京子、さらに伯母は元宝塚の谷ちづるで、いとこにも元星組の秋園美緒がいます。

略歴

万理沙は1987年に75期生として宝塚音楽学校に入学し、同年、宝塚歌劇団への入団を果たします。彼女がタカラジェンヌとして誕生したのは、祖母、母、娘という3代にわたるもので、これは特異な出来事でした。同期には元トップスターの湖月わたるや、他の著名なスターたちがいます。1989年4月に入団し、星組で初舞台を踏みました。当初の成績は39人中7番で、彼女の才能が早くも注目されたのです。

デビュー以来、万理沙は多くの舞台に立ち、特に1990年11月には『アポロンの迷宮』で初めてのヒロインを演じました。この成功は、彼女のキャリアの重要な一歩となりました。彼女が数々の新作に出演し、1998年11月23日の『皇帝／ヘミングウェイ・レビュー』の千秋楽をもって、宝塚歌劇団を退団します。この退団後、彼女は地元のカルチャースクールで歌やダンスを教える活動を始めました。

しかし2005年4月、彼女の人生は大きく変わります。JR福知山線での脱線事故に遭遇し、右足を複雑骨折、左足は靱帯を損傷する重傷を負ったのです。この事故には、アーチェリー選手や漫画家も同乗しており、非常に話題になりました。事故後はリハビリを重ねながらも、2007年1月に麻路さきのディナーショーに特別出演します。この時、彼女はまだ事故の後遺症に苦しみながらも、抜群の歌声を披露し、多くの観客を魅了しました。

その後、2008年6月には復活ライブを行い、宮川大助・花子らの協力のもと、彼女の復活を祝うイベントとなりました。今は歌唱指導を続ける一方で、事故の経験を基にした講演や、ライブ活動を行っています。

宝塚時代の主な舞台

万理沙の宝塚時代には、多くの印象深い役を演じました。1989年12月の『シチリアの風』でのニーナ、1993年6月の『うたかたの恋』でのオフィーリアなど、多岐にわたるパフォーマンスで観客を魅了しています。また、1998年の『皇帝／ヘミングウェイ・レビュー』で活動を締めくくっています。

退団後の主な活動

宝塚退団後も彼女は積極的な活動を続けています。2007年には麻路さきのディナーショーに参加し、その後も復活ライブやイブニングコンサートなどを通じて、宝塚時代のファンとのつながりを大切にしています。また、2012年に放送されたテレビ番組『爆報! THE フライデー』では、福知山線の脱線事故について語り、その中で自身の年齢も公にしました。彼女の物語は、タカラジェンヌとしての成功だけでなく、困難を乗り越える力強さを象徴するものでもあります。

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