万葉倶楽部

万葉倶楽部株式会社：全国に広がる温泉と多角経営の企業

万葉倶楽部株式会社は、神奈川県小田原市に本社を置く企業です。温泉施設の運営を主軸に、損害保険代理業や旅館業なども手掛けています。代表取締役会長には高橋弘氏、代表取締役社長には高橋理氏が就任しています。

同社は、1997年2月、日本ジャンボー株式会社の子会社として設立されました。同年4月には、東京都町田市に1号館となる「東京・湯河原温泉 万葉の湯」を開業。以来、北海道から九州まで、全国各地に日帰り温泉や宿泊可能な温泉施設「万葉の湯」「万葉倶楽部」を展開し、事業を拡大してきました。

当初は写真現像などを手がけていた日本ジャンボー株式会社が、事業多角化の一環として温泉事業に参入したことが、万葉倶楽部の設立の背景にあります。この新規事業は、着実な成長を遂げ、現在の企業規模へと発展を遂げています。

2012年7月には、ジャンボーホールディングス株式会社との合併を経て、現在の万葉倶楽部株式会社が設立されました。この合併は、更なる発展と安定経営を目指した戦略的な経営判断として行われたと考えられます。

沿革と事業展開

万葉倶楽部は、創業以来、着実に施設数を増やし、事業を拡大してきました。主な施設の開業は以下の通りです。

1997年: 東京・湯河原温泉 万葉の湯（1号館）開業
2001年: 小田原・お堀端 万葉の湯（2号館）、博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯（3号館）開業
2002年: 北海道・ふとみ銘泉 万葉の湯（4号館）開業
2003年: はだの万葉倶楽部（5号館）、旭川高砂台 万葉の湯（6号館）開業
2004年: 沼津・湯河原温泉 万葉の湯（7号館）開業
2005年: 横浜みなとみらい 万葉倶楽部（8号館）開業
2010年: 神戸ハーバーランド温泉 万葉倶楽部（9号館）開業
2011年: 東京・湯河原温泉 万葉の湯（1号館）再開業（改築）、新千歳空港温泉 万葉の湯（10号館）開業（フランチャイズ）
2014年: 新千歳空港温泉 万葉の湯のフランチャイズ契約解消
2017年: ホテル京都エミナースを取得、万葉倶楽部ホテルオペレーションズ株式会社設立
2020年: 複合商業施設「ミナカ小田原」開業
2024年: 豊洲市場に併設する商業施設「豊洲 千客万来」と「東京豊洲 万葉倶楽部」開業

これらの施設は、多くが午前10時から24時間営業（一部施設は23時間営業）で、深夜料金の設定や早朝割引なども実施されています。多くは、源泉の湯をタンクローリーで輸送する「運び湯」方式を採用しています。日帰り入浴の他、宿泊施設、個室、家族風呂などの付帯サービスも充実しています。

温泉施設の地域別展開

万葉倶楽部の温泉施設は、北海道、関東、東海、近畿、九州と、日本各地に広がっています。各施設はそれぞれの地域の特徴を活かし、地元住民や観光客に親しまれています。

その他事業

温泉事業以外にも、万葉倶楽部グループは旅館やホテルの運営も行っています。以前はこれらの施設を「万葉たび倶楽部」と呼んでいましたが、現在ではグループ全体で統一的なブランド戦略を展開しています。

また、沼津ぐるめ街道の駅 竜宮海鮮市場などの運営も行っています。過去には、スパ・リゾート リバティ（閉館）や、博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯（営業終了）なども運営していました。

大規模開発事業への参入

近年では、豊洲市場や小田原駅東口の再開発事業にも参入しています。これらのプロジェクトは、地域の活性化に大きく貢献するだけでなく、万葉倶楽部グループの更なる発展にも繋がる重要な事業となっています。

豊洲市場千客万来施設事業では、大規模な商業施設と温泉・ホテルを備えた複合施設を開発・運営。小田原駅東口お城通り地区再開発事業では、商業施設、図書館、子育て支援施設などを備えた複合施設「ミナカ小田原」を開発・運営しています。

社会貢献

万葉倶楽部は、地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。地域住民との交流を深め、地域経済の活性化に貢献する活動に力を入れています。例えば、ラジオ番組「徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー」のスポンサーを務めるなど、多様な形で地域社会への貢献をしています。

もう一度検索