三ツ橋敬子

三ツ橋 敬子

三ツ橋敬子（みつはし けいこ、1980年4月15日生まれ）は、日本の著名な女性指揮者で、音楽シーンでの活躍が広く知られています。彼女はKAJIMOTOに所属し、国内外の多くのオーケストラと共演し、その才能を発揮しています。

来歴

彼女は東京都江東区砂町で生まれ、5歳の頃からヤマハ音楽教室でピアノや作曲、ソルフェージュを学び始めました。中学生のころに合唱団を指揮したことをきっかけに、指揮者という職業に目覚めました。16歳から本格的に指揮の勉強を始め、東京芸術大学音楽学部指揮科を卒業。その後、同大学院の音楽研究科に進み指揮専攻を修了しました。

彼女は特別奨学生としてイタリアのキジアーナ音楽院、またオーストリアのウィーン国立音楽大学にロームミュージックファンデーションの奨学生として留学。この期間中、彼女は指揮法を著名な指揮者たちから学びました。具体的には、高階正光、小澤征爾、東京芸術大学の小林研一郎、松尾葉子、佐藤功太郎、さらにキジアーナ音楽院ではジャンルイジ・ジェルメッティ、ウィーン国立音楽大学では湯浅勇治やマーク・ストリンガーに指導を受けました。

輝かしい業績

三ツ橋は2008年の第10回アントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールにおいて、女性指揮者として初めて第1位、聴衆賞、アントニオ・ペドロッティ協会賞の三冠を達成しました。さらに2010年には、アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクールで女性指揮者初の第2位及び聴衆賞も受賞しています。

また、小澤征爾音楽塾やサイトウ・キネン・フェスティバル松本で小澤の助手を務めた経験もあり、2011年には小澤の腰痛のため代役として特別演奏会で指揮を務めました。彼女の功績は、2009年にNewsweek Japanの「世界が尊敬する日本人100人」に選ばれるなど、国際的にも評価されています。2011年にはTBS系列のドキュメンタリー番組「情熱大陸」にも出演し、その活動が広く知られるようになりました。

幅広いレパートリー

三ツ橋はクラシック音楽から現代音楽まで、非常に広範なレパートリーを持っています。彼女はミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団、トスカーナ管弦楽団、プラハ放送交響楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団など、多くの国際的なオーケストラと共演してきました。さらに、日本フィルハーモニー交響楽団や東京都交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団などの国内の主要オーケストラとも多くの演奏を行っています。

2016年8月には、サントリーホールでのサマーフェスティバル「サントリーホール30周年記念 国際作曲委嘱作品再演シリーズ」において、武満徹作曲の「ジェモー（双子座）」を指揮し、成功を収めました。彼女は、その才能で日本の音楽界において今後ますます注目される存在となっています。

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