プラハ放送交響楽団

プラハ放送交響楽団：チェコを代表するオーケストラ

プラハ放送交響楽団（チェコ語: Symfonický orchestr Českého rozhlasu, 英語: Prague Radio Symphony Orchestra）は、チェコの首都プラハを拠点とする名門オーケストラです。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、プラハ交響楽団と並び、「チェコ三大オーケストラ」の一角を担っています。

歴史

楽団の歴史は、チェコスロバキア国営放送が開局から3年後の1926年に、同放送の専属オーケストラとして誕生したことから始まります。当初は自国の作品を中心に演奏していましたが、徐々にレパートリーを拡大。1930年代には、ヘルマン・シェルヘンの指揮の下、プラハで開催された国際現代音楽祭に出演し、国際的な注目を集めました。

これまでに、シャルル・ミュンシュ、フランツ・コンヴィチュニー、ヴァーツラフ・ターリヒ、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーなど、数々の著名な指揮者を客演に迎えています。また、セルゲイ・プロコフィエフ、オットリーノ・レスピーギ、アルテュール・オネゲル、アラム・ハチャトゥリアン、クシシュトフ・ペンデレツキといった作曲家自身が指揮台に立ち、自作を演奏することも度々ありました。

1998年には初のアメリカ・ツアーを成功させ、その後も日本、韓国、スイス、ドイツ、オーストリア、クロアチア、ギリシャ、イタリア、フランス、イギリスなど、世界各国で公演を行っています。日本人指揮者では、北原幸男、武藤英明、川本貢司などが客演指揮者として楽団を指揮しています。

歴代首席（常任）指揮者

オタカル・イェレミヤシュ（1929年-1945年）
カレル・アンチェル（1947年-1950年）
アロイス・クリマ（1950年-1975年）
ヤロスラフ・クロムホルツ（1976年-1978年）
フランティシェック・ワイナール（1979年-1985年）
ヴラディミール・ヴァーレク（1985年-2011年）
オンドレイ・レナルト（2011年-2018年）
アレクサンダー・リープライヒ（2018年-2022年）
* ペトル・ポペルカ（2022年- ）

レコーディング

プラハ放送交響楽団は、ポニーキャニオンやスプラフォンといった主要レーベルから多数のCDをリリースしています。特に、自国の作曲家エルヴィン・シュルホフのピアノ協奏曲を収録したCD（ヴラディーミル・ヴァーレク指揮）は、1996年のカンヌ国際音楽見本市（MIDEM）で音楽批評家賞（カンヌ・クラシック賞）を受賞しました。


プラハ放送交響楽団は、その長い歴史の中で培われた高い演奏技術と、幅広いレパートリー、そして国際的な活動を通して、チェコを代表するオーケストラとして世界中の音楽ファンを魅了し続けています。

Symfonický orchestr Českého rozhlasu - 公式ウェブサイト

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