三優監査法人

三優監査法人：独自の道を歩む準大手監査法人

三優監査法人は、日本の準大手監査法人として、世界第5位の会計事務所であるBDOインターナショナルと提携しています。他の監査法人とは異なる独自の道を歩み、堅実な成長を続けている点が大きな特徴です。

成長と変遷：

三優監査法人の起源は、経営管理指導のコンサルティング業務を行う共同事務所でした。クライアントのニーズに応える形で監査法人へと発展し、設立後間もなく四大都市圏に事務所を展開。積極的な全国展開を推進しました。

興味深いのは、その歴史において他法人の吸収合併といった組織再編を一度も行っていない点です。多くの監査法人が個人事務所の集合体となる中で、三優監査法人は発足以来、単一の事務所として継続してきた、大手・準大手法人としては唯一の存在です。

また、大手・準大手監査法人の中で唯一、学校法人監査を行っていないことも特徴として挙げられます。これは、三優監査法人の専門性やクライアントへの対応方針を反映していると言えるでしょう。

BDOインターナショナルとの提携は、三優監査法人の成長に大きく貢献しました。特に、朝日監査法人がBDOインターナショナルとの提携を解消したタイミングで三優監査法人が提携合意を取り付けたことは、大きな転機となりました。

その後、東陽監査法人との合弁会社設立など、規模を拡大する時期もありましたが、2018年には再び単独提携の形に戻っています。この柔軟な対応力も、三優監査法人の強みと言えるでしょう。

企業規模と業務内容：

三優監査法人は、全国に拠点を構え、2024年8月20日現在、約350名（社員45名、公認会計士職員134名）の規模となっています。2024年6月30日時点での被監査会社数は213社に及び、金融商品取引法（金商法）クライアントは75社を数えます。

主な金商法監査クライアントは、有価証券報告書から監査報酬上位10社を特定できます。（具体的な企業名は割愛）

また、SAPジャパンなど、主要な会社法単独監査クライアントも抱えています。

事務所一覧：

本部：東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル15階
名古屋事務所：名古屋市中村区名駅3-25-9 堀内ビルディング4階
大阪事務所：大阪市北区堂島浜1-4-16 アクア堂島NBFタワー14階
福岡事務所：福岡市中央区天神2-14-13 天神三井ビル8階
札幌事務所：北海道札幌市中央区大通西4-6-1 札幌大通西4ビル3階

沿革：

1986年10月：三優会計社設立（東京都千代田区）
1987年7月：大阪事務所設置
1990年12月：福岡事務所設置
1995年5月：東京事務所移転（現在地）
1996年1月：BDOインターナショナル加盟
1996年4月：三優監査法人に名称変更
1996年7月：名古屋事務所設置
2011年1月：東陽監査法人と合弁でBDO Japan株式会社設立
2015年7月：札幌事務所設置
* 2018年7月：東陽監査法人がBDOとの提携解消。三優監査法人がBDOの日本での唯一の提携先となる。

まとめ：

三優監査法人は、堅実な経営と独自の戦略で、準大手監査法人として確固たる地位を築いています。吸収合併をせずに成長を続け、学校法人監査を行わないという独自のスタイルは、同法人の強みであり、今後の更なる発展にも期待がかかります。

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