三原葉子

三原葉子：新[[東宝]]のセクシー路線スターからベテラン女優へ

三原葉子（みはら ようこ、1933年1月10日 - 2013年7月1日）は、昭和期の日本の女優である。岩手県盛岡市に生まれ、毛皮商を営む家庭で育った。盛岡市立盛岡第一高等女学校（現在の盛岡市立高等学校）卒業後、1951年、新[[東宝]]に入社。「第一期スターレット」として芸能界入りを果たす。

1952年、並木鏡太郎監督作品『風雲七化け峠』で銀幕デビュー。この作品で、川に全裸で入るシーンに挑戦し、話題を集める。共演した嵐寛寿郎は、彼女の役に対する真剣な取り組みと、その際に見せた大胆さに感銘を受けたと語っている。デビュー作のヒットをきっかけに、恵まれた体格を生かしたグラマーな女優として注目を集めることとなる。

その後、新[[東宝]]では大蔵貢社長の積極的な企画のもと、いわゆるエロ・グロ路線の作品に数多く出演。石井輝男監督作品『肉体女優殺し 五人の犯罪者』でのストリッパー役は、彼女の肉体美と演技力の高さを示す代表的な作品の一つとなった。1958年には『人喰海女』で初主演を果たし、新[[東宝]]を代表するセクシー路線のトップスターとしての地位を確立する。

新[[東宝]]倒産後の1961年には第一協団に所属、その後はフリーランスとして活動。東映作品を中心に、幅広い役柄を演じ、そのキャリアを着実に積んでいった。映画出演は趣味のようなもので、本業は不動産で成功を収めていたという逸話も残っている。

共演者から慕われた人柄

三原葉子は、映画の中でしばしば強い女性を演じていたが、私生活では真逆の優しい性格だったと、共演者である嵐寛寿郎は証言している。特に、1960年の映画『女王蜂と大学の竜』の撮影では、真夏の厳しい撮影環境の中、大スターである嵐を献身的にサポート。休憩中も常に嵐のそばに付き添い、汗を拭くなど世話を焼いたというエピソードは、彼女の温かい人柄を象徴する出来事と言えるだろう。嵐は、彼女を「実の娘のように可愛がっていた」と回想している。

しかし、グラマーな体型を維持することに苦労した時期もあったようだ。同じ作品で共演した嵐によれば、体重増加を気にし、サラダしか食べない時期もあったという。常に自身の容姿を意識し、女優としてのプロ意識の高さを感じさせる。

多様な役柄と充実したキャリア

三原葉子のフィルモグラフィーは実に多岐にわたる。新[[東宝]]時代には、時代劇、ホラー、そしてセクシー路線の作品と、様々なジャンルに挑戦。フリーランスになってからも、東映作品を中心に、時代劇、コメディ、アクションなど、ジャンルを問わず数多くの作品に出演。東映の代表的なシリーズ作品である『網走番外地』シリーズにも出演しており、その演技力は高く評価されていた。

テレビドラマにおいても、数多くの作品に出演。時代劇から現代劇まで幅広いジャンルをこなし、『特別機動捜査隊』、『銭形平次』、『三匹の侍』などの人気シリーズにも参加。個性的な役柄を演じ分け、視聴者から高い人気を博した。

晩年、三原葉子は盛岡市で静かに余生を過ごし、2013年に逝去。墓所は盛岡市東顕寺にある。新[[東宝]]黄金期を彩ったスターとして、そして数々の映画・テレビドラマで活躍したベテラン女優として、三原葉子の名は日本の映画史、そしてテレビドラマ史に刻まれた。彼女が遺した作品は、現在も多くのファンに愛され続けている。

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