三宅有

三宅 有：ドラゴンクエストシリーズを支えるキーパーソン

三宅有氏は、1967年北海道生まれのゲームプロデューサー、実業家です。スクウェア・エニックスにおいて、『ドラゴンクエストシリーズ』のエグゼクティブプロデューサーとして、その名を広く知られています。同社取締役兼執行役員という要職にも就き、シリーズの成功に大きく貢献している人物の一人と言えるでしょう。

彼のキャリアは、1990年にエニックスに入社したことに始まります。配属されたのは『ドラゴンクエスト』シリーズの開発チーム。当初は『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』から製作スタッフとして参加し、その後、広報担当としてシリーズの認知度向上に尽力しました。着実に経験を積み重ね、やがてチームリーダーとして、開発チームを指揮する立場へと昇進していきます。スクウェア・エニックスへの合併後も、第9開発事業部長としてシリーズの開発を管理するなど、常に中心的な役割を担ってきました。

転機となったのは、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』のPS2版リメイクです。この作品で初めてゲーム自体のプロデュースを担当し、プロデューサーとしての才能を開花させました。以降も、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』など、数々のシリーズ作品でチーフプロデューサーを務め、その高いプロデュース能力を発揮し続けています。

2019年現在、第二開発事業本部のトップとして、そして『ドラゴンクエストシリーズ』のエグゼクティブプロデューサーとして、事業部の指揮を執り、シリーズ全体のブランドマネジメントを担っています。株主総会後のIRカンファレンスでは、質疑応答に答えるなど、経営層として積極的に活動しています。現場のプロデューサー陣と比べて表舞台に立つ機会は少ないものの、経営関連のメディア取材には頻繁に応じるなど、多角的な活動を展開しています。

三宅氏には「ヘコモ」という愛称があります。これは、彼が『ドラゴンクエストX』でプレイしていたキャラクター名に由来するもので、同作の公式生放送「ドラゴンクエストX TV」の年末放送で、バーテンダー役を演じるなど、時にユーモラスな一面も見せています。また、漫画家・柴田亜美氏とは同い年であり、デビュー当時からの付き合いの友人でもあります。

彼の経歴を振り返ると、2018年4月1日にスクウェア・エニックス取締役兼執行役員に就任、2019年4月には開発部門の再編に伴い第二開発事業本部本部長に就任、さらに2022年6月には株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングスの取締役に就任するなど、着実にキャリアを積んできました。2024年4月には、スマートフォン向けゲームを扱う新設スタジオの責任者へと異動し、新たな挑戦を続けています。

三宅氏が関わった作品は、『ドラゴンクエスト』シリーズ以外にもあります。『プラネットライカ』や『うたうたウ〜 SEIREI-SONGS』ではプロデューサーとして、また、『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』や『ドラゴンクエストモンスターズ2 マルタのふしぎな鍵』では広報として携わるなど、幅広いジャンルで活躍してきました。

このように、三宅有氏は、長年にわたり『ドラゴンクエストシリーズ』の中核を担い、その発展に貢献してきた人物です。プロデューサー、実業家としてだけでなく、経営者としての視点も持ち合わせ、スクウェア・エニックス、そして日本のゲーム業界を牽引する存在として、今後の活躍にも期待がかかります。

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