三峯徹

三峯徹：伝説のハガキ職人

三峯徹（みつみね とおる）は、1967年3月24日生まれの日本のハガキ職人です。本名は非公開で、神奈川県出身であることが知られています。彼は、成年漫画雑誌を中心にイラストハガキを投稿し続け、その独特な画風と長年の活動で、多くのファンや漫画家からリスペクトを集めています。

プロフィール

三峯徹は、成年誌でのペンネーム「三峯徹（成年誌）」の他に、一般誌では「三峰徹」、BL・ゲイ系雑誌では「三峯徹子」、一部成年誌では「丹沢恵三」といった複数のペンネームを使い分けています。これらのペンネームは、学生時代にアルバイトをしていた「三峯産業」と、同級生の下の名前から取られたとされています。元々は漫画家志望で、その頃に触れた句や詩が、現在の作品のベースになっているとのことです。

1989年5月号の『キャンディータイム』（辰巳出版）で初めてイラストが掲載されて以来、ほぼ途切れることなく投稿を続けています。2009年には、20周年を記念したトークイベントが開催され、多くの漫画家から祝福の色紙が寄せられました。三峯自身は、投稿を続ける理由を「好きだから」と語り、今後も可能な限り活動を継続していく意向を示しています。30周年までには漫画を描きたいという目標も持っています。

2019年10月には、投稿30周年記念のトークイベントも開催。この際、初掲載が『キャンディータイム』であったことが訂正されました。彼の人物像は、「腰の低い、いいおじさん」として知られています。

エピソード

最盛期には、40～50冊の成年漫画誌を購入し、月100枚以上のハガキを投稿していたという驚異的な記録を持っています。現在も30誌以上を購読し、イラスト葉書を投稿し続けています。親にバレるのを避けるため、封書での投稿に切り替えたというエピソードも。尊敬する漫画家は石ノ森章太郎で、ハガキ投稿を始めたきっかけは、週刊モーニングの読者アンケート懸賞で当たったことだそうです。

彼のイラストへのこだわりは強く、顔と胴体でペンを使い分けたり、スクリーントーンの番号を指定したりしています。一枚のハガキ作成には5～6時間かけるそうですが、実際に描く時間は約1時間程度です。独特な絵柄は、決して上手いとは言えないものの、長年ファンに愛されています。ハガキがボツになることについても、「ポストに投函した時点で満足している」と語る、その姿勢が彼の魅力の一つです。

また、「三峯徹から投稿があると雑誌が長続きする」という都市伝説的な話もあり、雑誌編集者からもその存在を認知されています。成年漫画を題材とした作品に、彼をモデルとしたキャラクターが登場するなど、その影響力は計り知れません。

2015年には、脳梗塞を患い左半身まひとなりましたが、入院中も川柳コーナーへの投稿を続けていました。退院後、大量のコレクションが断捨離されてしまったという悲しい出来事もありましたが、義理の弟からは尊敬の眼差しを向けられ、距離が縮まったというエピソードも残っています。

2020年からは、彼の半生を描いた伝記漫画『少年画報社版 人物日本の歴史 三峯徹』が連載され、その人気を不動のものとしました。2023年1月現在、投稿ペースは月によって波があるものの、少ない月で5，6枚、多い月で20枚程度投稿しています。

ハガキ投稿以外の活動

三峯徹は、ハガキ投稿だけでなく、様々な分野でも活動しています。

2006年、ゲームソフトの特典イラストを担当
2007年、「三峯仮面」名義で同人誌即売会に参加、グッズ販売も行う
2009年、アニメ作品のカットイラストを提供
2010年、テレビ番組「タモリ倶楽部」に出演（タモリとの面会はコミケを優先したため断念）
2010年、週刊プレイボーイにイラスト寄稿
2011年、トレーディングカード付きおつまみにイラスト提供
2013年、オナホールのパッケージ及び小冊子で初の漫画を執筆
2016年、インタビュー記事掲載
2021年、18禁展覧会のキャラクター制作

参考文献

メンズサイゾー『プロの漫画家もリスペクト! 伝説のハガキ職人・三峯徹がトークイベントに降臨』
LOST SCRIPT『蠅声の王』製品紹介ページ

関連項目

バグナード
仙台四郎
ヘンリー・ダーガー
アウトサイダー・アート
金平守人：三峯を題材とした漫画を連載している漫画家

外部リンク

三峯徹 非公式ファンクラブ
三峯徹 (@rUFjNevIserAN8X) - X（旧Twitter）旧アカウント
* 三峯徹 (@gQQGT5QMIGy02n) - X（旧Twitter）現アカウント

三峯徹は、長年にわたり独自のスタイルを貫き、ハガキ職人という枠を超えた、多くの人に影響を与え続ける存在です。

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