三島村

三島村の概要

三島村（みしまむら）は、鹿児島県の南端部に位置し、鹿児島郡に属する村です。具体的には、薩摩半島の南南西約40kmにある口之三島（上三島）として知られる一連の島々から成り立っています。この地域は美しい自然に囲まれた観光エリアでもあり、村全域は「三島村・鬼界カルデラジオパーク」としても知られています。

地理

口之三島は南西諸島および薩南諸島の最北端に立地しており、主に以下の3つの有人島から構成されています。

- 竹島: 面積4.20 km²、周囲9.7 kmで、世帯数は37、人口は64人。
- 硫黄島: 面積11.65 km²、周囲14.5 kmで、世帯数は62、人口は125人。
- 黒島: 面積15.37 km²、周囲15.2 kmです。

それに加えて、各島には大里（世帯数65、人口111）や片泊（世帯数35、人口78）など、居住人口が存在します。このことから「三島」の名前が付けられています。

隣接する市町村

三島村は隣接する十島村と歴史的な観点から関係が深い地域です。かつては同一の村でしたが、1952年に境界変更が実施され、現在の村域となりました。この歴史的な変遷から、三島村の区域が北緯30度線以北に設定され、南に位置する十島村は各島が隣接する形になっています。

歴史

三島村の歴史は江戸時代まで遡ります。当時は薩摩国の川辺郡に所属しており、トカラ列島と呼ばれていました。1908年には、上三島と吐噶喇列島を含む十島村として設置され、1946年にはアメリカ合衆国の施政下に置かれる時期もありました。その後、1952年には本土復帰が実現し、上三島だけが残る形で現在の三島村に改称されました。

行政

三島村の役場は鹿児島市内に位置しており、三島村の特性上、中心的な集落が存在しないためこのような移転が行われました。役場は各有人島との連携や住民生活を支える重要な役割を果たしています。現在、村長の大山辰夫の下、村議会は定数7にて活動しています。

生活環境

医療と消防

三島村には複数の診療所や消防団が存在し、竹島、硫黄島、黒島にそれぞれ診療所が設置されています。また、消防活動は三島村消防団によって行われていますが、常備消防はありません。救急時の医療体制も整備されており、ヘリコプターによる搬送なども行われています。

教育

三島村には義務教育を受けられる学校として、竹島、黒島、硫黄島にそれぞれ学園が存在します。しかし、村内には全日制の高校はなく、ほとんどの生徒が鹿児島市内の高校に進学します。

交通

村へのアクセスは、鹿児島本港から運航されるフェリーが主な手段です。フェリーの運航はほぼ週4回行われ、村内の各島への交通を担っています。航空便も利用可能ですが、島内には公共交通機関は存在しないため、島民は自家用車をフェリーで持ち込んだり、レンタサイクルを利用して移動することが一般的です。

三島村はその特異な地理から、多様な文化と自然を享受できる地域です。島々の独自の歴史や文化を大切にしながら、村民が暮らしやすい環境作りに努めています。

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