三條利喜江

三條利喜江

三條利喜江（さんじょう りきえ、1912年10月8日 - 没年不詳）は、昭和期に活躍した日本の女優です。本名は内藤喜久子。新劇女優として活動を始め、映画界へ進出しました。脇役としての出演が多いながらも、その存在感と演技力で多くの作品に貢献しました。

生涯

1912年10月8日、東京府東京市小石川区（現在の東京都文京区）に生まれました。京華高等女学校（現在の京華女子中学高等学校）を卒業後、新劇の世界へ飛び込み、新劇協会などで女優としてのキャリアをスタートさせます。

1938年、映画『花ちりぬ』に出演。この作品で、三條は祇園のお茶屋「まつ由」の女将・とみ役を演じました。動乱の幕末を舞台に、新しい時代に希望を抱く娘とは対照的に、廓での生活に縛られ、時代の波に翻弄される女性を見事に演じ、注目を集めます。同年10月には東宝に入社し、数多くの映画で脇役として活躍しました。

戦後も東宝に所属し、地味ながらも堅実な演技で作品を支え続けました。1968年の映画『続・社長繁盛記』を最後に芸能界を引退。引退後の消息は明らかになっていません。没年は不明です。

主な出演作品

三條利喜江は、数多くの映画に出演しています。以下に主な作品を挙げます。

からゆきさん（1937年、P.C.L.） - まつ
花ちりぬ（1938年、東宝映画京都） - とみ
忠臣蔵（1939年、東宝映画東京） - 夕霧太夫
支那の夜（1940年、東宝映画東京） - 荒田の小母さん
野良犬（1949年、新[[東宝]]） - 支配人の妻
夫婦（1953年、東宝） - 横山房子
坊っちゃん（1953年、東京映画） - 山嵐の妻
夫婦善哉（1955年、東宝） - 薬屋のお内儀さん
地球防衛軍（1957年、東宝） - 江津子の母
若い獣（1958年、東宝） - 由美の母親
日本一の若大将（1962年、東宝） - 井上の母
続・社長繁盛記（1968年、東宝） - 柿島勝子

参考文献

『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。

外部リンク

三條利喜江 - 日本映画データベース
三條利喜江 - KINENOTE
三條利喜江 東宝資料室 - ウェイバックマシン

三條利喜江は、その長いキャリアを通じて、様々な役柄を演じ、日本映画界に貢献しました。彼女の出演作品は、今も多くの人々に愛されています。

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