三橋義雄

三橋義雄の生涯と業績

三橋義雄（みはし よしお）は、1894年2月15日に鳥取県気高郡（現在の鳥取市）で誕生しました。体育教育において重要な役割を果たした彼は、実兄の三橋喜久雄とともに日本の学校体育や体操の発展に貢献しました。学生時代には陸上競技においても才能を発揮し、特に円盤投げや十種競技において活躍しました。

学生時代

彼は鳥取師範学校で学び、1914年に卒業後、東伯郡成徳小学校で教員として勤務開始。教員生活の初期には現役兵としての召集を受けて軍隊生活を経験後、東京高等師範学校の体操科に入学します。この時期の彼は、スポーツ指導の専門知識を深めることに重点を置いていました。

教育と活動

1917年に東京高師体操専修科を卒業後、千葉県師範学校の教諭に就任。その後3年間、指導法の研究に従事した後、さらなる研鑽を求めて再度東京高師の研究科に入学します。当時、教育界では「体操」の教授法について活発な議論が交わされており、特に永井道明の「スウェーデン体操」に関する考え方が注目されていました。彼はこの時期に永井や実兄から多くの影響を受けました。

大日本体育同志会の結成と活動

1921年には上海で開催された第5回極東選手権競技大会に参加し、十種競技で競いました。また、同年12月には永井道明が主導して「大日本体育同志会」が設立され、ここでも彼は活躍しました。東京市の社会教育課で体育掛長を務め、小学校の体操授業の指導にあたるようになります。1927年には欧米に出張し、各国の体育教育制度について視察しました。彼の活動は国内外に広がり、体育教育の進歩に寄与しました。

教育行政と普及活動

1939年には東京市教育局体育課の体育掛長を辞し、公立実業学校や東京市立神田高等家政女学校の校長に就任します。その後、官吏として復帰した時期もありましたが、1943年に依願退職。戦後の日本においても、早稲田大学高等師範部や成城学園中学校、成城大学で講師や教授として活躍し、教育現場での指導を続けました。

成城大学での貢献

成城大学では、1953年から学生部体育保健部長を務め、その後も高等学校や中学校の教諭を兼任。1964年に定年退職を迎えるまで、成城学園全体の体育教育の統括を担当し、多くの生徒に体育教育を通じて影響を与えました。

結論

三橋義雄は、日本の体育教育界に深く根ざした影響を与えた教育者として、今なおその業績は評価されています。彼の生涯を通じての探求心と教育への情熱は、多くの後輩に受け継がれています。

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