三沢海軍航空隊

三沢海軍航空隊の歴史

三沢海軍航空隊（みさわかいぐんこうくうたい）、または三沢空は、日本海軍の重要な陸上攻撃部隊の一つです。1942年11月1日には第705海軍航空隊（705空）に改称され、太平洋戦争の激しい戦闘の中で幾多の任務を果たしました。特に、1944年に設立された二代三沢海軍航空隊は予科練教育部隊として機能しました。

開隊と沿革

部隊の設立は、陸上攻撃機部隊の強化を目指す計画に基づいて1942年2月10日に木更津飛行場で行われました。増援としての新兵が中心だったため、初期段階では実戦部隊としての出撃に時間を要しました。南方の攻略が一段落した昭和17年夏、三沢空はミッドウェー作戦に捨て身で参加する予定でしたが、その作戦は失敗に終わり、代わりにラバウル航空隊の一部として運用されることになりました。

ラバウル進出

1942年8月、三沢空は先遣隊の9機をラバウルに送り、以降はガダルカナル島を中心に敵陣地を爆撃する任務に従事しました。この時期、サイパン進出後も日本本土には戻らず、連続して激戦を繰り広げました。

戦闘活動

三沢空は1943年中さらに戦力を強化し、防空哨戒や対艦攻撃に従事しました。特に、ケ号作戦でのガダルカナル島撤退や、レンネル島沖での海戦など、数々の歴史的な作戦に参加しました。日本の海軍戦略が変化する中で、705空はマーシャル諸島方面への展開も視野に入れましたが、最終的にはインド洋地域での任務に至るなど、複雑な状況に直面しました。

解隊の経緯

1944年には、三沢空の戦力が大幅に弱体化し、最終的には1944年10月1日に解隊が決定されました。理由は、多数の損耗や戦局の変化によるものであり、部隊の役割が遂行できない状況が続きました。

二代三沢海軍航空隊

二代三沢海軍航空隊は1944年に設立されましたが、その時期は次第に戦局が厳しくなる中であり、教育訓練部隊としての役割に終始しました。これらの部隊の内、予科練課程を修了した隊員も限られており、結果的には実戦を迎えることなく解散となりました。

戦後の三沢飛行場

初代の三沢空は三沢飛行場に進出することはありませんでしたが、戦後は米軍によって引き継がれました。昭和27年には民間航空も発着するようになり、その後は航空自衛隊の拠点として重要な役割を果たしています。現在では、軍用機と民間機が共存する形で活用されています。

このように、三沢海軍航空隊の歴史は日本の海軍航空戦力の変遷を大きく左右し、戦局における重要な役割を担った部隊として位置づけられます。

もう一度検索