三沢飛行場

三沢飛行場の概要

三沢飛行場（みさわひこうじょう、英: Misawa Air Base）は、青森県三沢市に位置し、アメリカ空軍、航空自衛隊、そして民間航空の三者が利用する日本唯一の軍民共用空港です。管理はアメリカ合衆国軍が行っており、一般的には「三沢空港」として知られています。三沢市中心部からはバスで約15分の距離にあり、青森県東部の玄関口として重要な役割を果たしています。

空港は本州最東端に位置し、八戸市へのアクセスにも便利です。これにより、航空便の行き先案内では三沢（八戸）と表記されることもあります。空港の広さはおおよそ10.7ヘクタールで、民間航空機の駐機スポットと滑走路は電動ゲートで区切られています。

施設と運営

飛行場の管理は日本政府の防衛省装備施設本部及び東北防衛局三沢防衛事務所が行い、民間航空機利用のためのエプロンやターミナルは国土交通省東京航空局及び民間企業が管理しています。滑走路は3050メートルあり、幅は300メートルで計器進入対応の設備が整っています。

航空自衛隊やアメリカ空軍が駐留し、特に敵国への備えを重要視しています。三沢空軍の部隊は「北の槍」と呼ばれ、アメリカ本土から極東に移動する際によく利用されます。

運航状況

2002年には東北新幹線が盛岡から八戸へ延伸され、東京からのアクセスが改善されましたが、定期便は新幹線に比べて利用便数が減少し、旅客数も約4割減少しています。三沢市では再び東京便を復活させるため、第2滑走路の整備が求められています。日本の民間航空会社には1日に最大7便が割り当てられています。

歴史と沿革

三沢飛行場の歴史は1938年に遡り、日本海軍が建設を開始しました。1942年には航空基地として開設され、戦後の1945年にはアメリカ軍に接収されます。以後、民間機が1952年から運航を開始しましたが、1965年に運航が休止され、再度1975年に民間機が復活しました。

その後も滑走路の改修や旅客便の変更が行われており、近年では国際的な影響による旅客数の変動が見られます。また、関連施設として青森県立三沢航空科学館などが整備されています。

航空自衛隊と米軍の関わり

航空自衛隊三沢基地としても知られるこの空港では、第3航空団が本部を置き、F-35Aなどの戦闘機が運用されています。また、アメリカ空軍の第35戦闘航空団も駐留し、主にF-16戦闘機が配備されています。これにより両軍の共同訓練が行われ、地域の防衛体制が強化されています。

航空祭とターミナルビル

毎年9月には航空祭が開催され、三沢基地所属機やブルーインパルスの展示飛行、外来機の地上展示など様々なイベントが企画されます。また、空港ターミナルには国内線専用の設備が整い、利便性が高まっています。ここでは地域住民の送迎デッキも設けられ、観光客にも利用されています。

結論

三沢飛行場は軍事基地としての機能と民間空港の役割を兼ね備えた特異な位置付けであり、地域経済や防衛体制において重要な役割を果たしています。航空機の離着陸や基地内の様々な訓練活動が今後も継続して行われることでしょう。

もう一度検索