三潴末雄

三潴末雄（みづま すえお）は、1946年1月7日に東京都で生まれた画廊経営者です。ミヅマアートギャラリーの代表として、現代美術の発展に大きく貢献しています。

生い立ちと学生時代

評論家である三潴末松の四男として、東京の西荻窪で生まれました。東京都立杉並高等学校を経て成城大学文芸学部に進学し、在学中は学生運動にも参加しました。また、学生時代には作家・坂口安吾の息子である坂口綱男の家庭教師をしていたという経歴も持っています。

ライブスペース運営から美術の世界へ

大学卒業後、学生運動で知り合った仲間である牧田吉明とともに、ライブスペース「ステーション'70」の共同支配人となります。しかし、1971年1月に同店舗が閉店。その後、牧田が経営する編集プロダクションで海外向けのPR誌『Σ』の制作に携わることになり、この雑誌を通じて本格的に美術の世界に足を踏み入れることになります。

1974年9月、牧田が大麻取締法違反で逮捕され、1975年には編集プロダクションも閉鎖を余儀なくされます。その後、1976年に自身の会社「フロントオフィス」を設立し、PR誌の制作を継続。海外の現代アートを表紙に起用したことがきっかけとなり、コレクターとしての活動も開始します。黒田アキや神野公男との出会いが彼を触発し、1989年に西麻布で小さな画廊を開廊しました。

ミヅマアートギャラリーの設立と海外展開

1994年には、青山に「ミヅマアートギャラリー」を開廊。国内外の現代美術作家の作品を紹介し、日本の現代美術シーンを牽引する存在となります。さらに、2008年には北京に「Mizuma & One Gallery」を、2012年にはシンガポールに「Mizuma Gallery」をオープンするなど、海外にも活動の場を広げています。

三潴末雄は、その独特な感性と幅広い人脈を活かし、日本の現代美術を世界に発信する重要な役割を果たしています。学生運動から美術の世界へ、そして国内外でのギャラリー経営へと、常に新しい挑戦を続けるその姿勢は、多くの人々に影響を与え続けています。



外部リンク

* 三潴末雄 (@mizumaart) - X（旧Twitter）

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