三船プロダクション

株式会社三船プロダクションについて

株式会社三船プロダクション（みふねプロダクション）は、1962年に著名な映画俳優、三船敏郎によって設立された、日本の芸能事務所であり制作プロダクションです。三船の家紋がロゴとして使用されており、現在も業界における重要な存在となっています。

設立と撮影所

1966年には東京都世田谷区成城と調布市入間町にまたがる敷地に、時代劇の撮影が可能なオープンセットを備えた撮影所を設立しました。このスタジオは「東京で唯一時代劇が撮れるスタジオ」として知られ、世田谷区側にはいくつかのスタジオが並び、調布市側には道場を含むオープンセットが整備されています。これにより、三船プロダクションは国内での映画制作の拠点として重要な役割を果たしました。

映画製作と成功

設立当初から三船プロは映画製作に取り組みました。第一作は1963年に製作された『五十万人の遺産』で、三船が監督を務めました。続いて、岡本喜八監督を招き、1965年には『侍』や『血と砂』といった作品を発表し、興行成績も良好でした。1968年には、石原プロモーションと提携して『黒部の太陽』を公開し、大ヒットを記録しました。この作品は当時の映画界において大きな話題となり、三船プロダクションの名を広めることになりました。

1960年代は特に多くの映画を制作し、「風林火山」（1969年）は予想以上の成功を収め、三船プロの全盛期を迎えました。その後も、アメリカ映画への出演やテレビドラマ制作に力を入れ、業界での影響力を保持していきました。

内紛と再編

しかし、1970年代末には内部の対立が表面化し、1979年には主要な俳優が脱退する事態になりました。この内紛は法廷沙汰にも発展しましたが、最終的には和解が成立しました。三船プロは内紛からの復興を図るため、1981年に三船芸術学院を設立し役者や制作スタッフの育成を行いましたが、影響力を取り戻すことは難しく、1984年には撮影所の閉鎖を余儀なくされました。

現在の活動

三船敏郎の死後、長男である三船史郎が取締役として業務を引き継ぎ、特に過去作品の著作権管理に注力しています。現在、プロダクションは縮小されつつも、映画やテレビドラマ製作の活動を続けています。最近では、2023年のNetflixオリジナルアニメ『鬼武者』に協力し、その存在感を新たに示しました。

所属俳優とスタッフ

三船プロには、現在、三船力也（敏郎の孫）や小林元樹などの俳優が所属しており、昔よりも規模は小さくなったものの、依然として活動を続けています。長い歴史を有する三船プロダクションは、日本の映画およびテレビ界において独自の地位を築いてきた事務所であります。

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