三菱ふそう・M2系エンジン

三菱ふそう・M2系エンジンについて

三菱ふそう・M2系エンジンは、三菱自動車工業（現在の三菱ふそうトラック・バス）によって製造されたV型ディーゼルエンジンで、1990年から2005年までの間に生産されました。このエンジンは、当時の大型バスやトラックにおいて、重要な役割を果たしてきました。

シリーズ概要

従来、三菱ふそうが提供していた大型バス『エアロクィーン』や『エアロバス』、そして大型トラック『スーパーグレート』は、DC系エンジンを搭載していました。しかし、これらに代わって新たに設計されたのがM2系エンジンです。M2系は、軽量でありながら高い出力を誇る4弁OHVカムを搭載しており、従来のエンジンと比べて性能向上を図っています。しかし、市販モデルにおいては、排ガス規制への対応が難しく、2005年までにはラインアップから消えてしまいました。

ラインアップ

M2系エンジンには複数の型式があり、それぞれが異なる特性を持っています。出力については、KC-車がグロス出力、KL-車がネット出力として区別されています。これにより、用途に応じた搭載車両の選択が可能となっています。

型式別詳細解説

8M20

8M20エンジンは、カーゴやダンプトラックで初めて400PSの出力を達成しました。標準装備されているパワータードは、モデルによってはオプションとされています。

搭載車種

• - エアロクィーン (U-MS821P)（1992～1995年）
• - ザ・グレート（1992年～1994年）
• - スーパーグレート（1996年～2000年）

8M21

このエンジンは、平成6年規制に適合するため排気量を拡大したモデルです。

搭載車種

• - エアロキング (KC-MU612TA)（1995～2000年）
• - エアロクィーン (KC-MS822P)（1995～2000年）
• - スーパーグレート（2000～2005年）

8M22

過給器付エンジン専用のモデルで、主にスーパーグレートのトラクタ系に採用されました。他のモデルには搭載されていません。

搭載車種

• - スーパーグレート（トラクタ系のみ、1996～2005年）

10M20

10DC11に代わるエンジンであり、トラクタ系のみに使用されました。

搭載車種

• - ザ・グレート（トラクタ系のみ、1995～1996年）

10M21

10M20の後継機種として登場したもので、再びトラクタ系専用に設計されています。

搭載車種

• - スーパーグレート（トラクタ系のみ、2000～2005年）

関連項目

• - 三菱ふそう・6D2系エンジン
• - 三菱ふそう・DC系エンジン
• - 三菱ふそう・6M系エンジン

まとめ

M2系エンジンは、トラックやバスの効率性を高めるために開発された性能重視のエンジンです。その高出力と軽量設計は、運転の快適性や経済性に寄与しており、三菱ふそうの歴史の中で重要な役割を果たしてきました。彼らの製品は、今なお多くの運送業界で評価されています。

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