三菱・デリカカーゴ

デリカカーゴ (DELICA CARGO)の概要

デリカカーゴは1994年から2010年までの間、三菱自動車工業によって生産された商用車です。この車両は、特に商業用途に焦点を当てており、さまざまなボディ形状と駆動方式を選択できた点が特徴です。

初代デリカカーゴ (1994年 - 2005年)

デリカカーゴの初代モデルは、1994年5月12日にデリカスペースギアと同時に発表されました。このモデルは、スペースギアを基にした商用仕様として設計され、既存のデリカバンとトラックとも併売されていました。ボディは標準ボディとしての4ナンバー登録と、ロングボディとしての1ナンバー登録の二つが用意され、使い勝手の多様性を確保しています。

初代は、エンジンに関しては2.0Lガソリンエンジン（115馬力）と、インタークーラーなしの2.5Lターボディーゼルエンジン（85馬力）の二種類がラインナップされました。また、リアには高荷重に対応したリーフ式サスペンションが採用され、商用車としてのパフォーマンスを高めています。駆動方式も2WD（FR）と4WDが選択可能でした。

1997年にはスペースギアと同時にマイナーチェンジが行われ、外観デザインが刷新されました。特にヘッドライトやフロントグリル、バンパーは新たなデザインとなり、より現代的な印象を与えています。しかし、1999年の11月1日をもって日本国内市場での販売は終了しました。このモデルの一部は輸出仕様として2005年まで生産が続けられ、2006年までスペースギアも生産されました。最終的に2007年にデリカD:5が新たに登場することで、歴史に幕を閉じることとなります。

ボディ形状とエンジン仕様

デリカカーゴには、ショートとロングの2つのボディ形状があり、それぞれ最大積載量は750kg（4ナンバー）と1000kg（1ナンバー）でした。エンジンは、全車に共通する4D56型ターボディーゼルと、2WDショートモデルにのみ選択肢として提供される4G63型ガソリンエンジンがありました。定員は2名から最大で6名に設定されていますが、これはグレードによって異なります。

2代目デリカカーゴ (1999年 - 2010年)

初代デリカカーゴの販売が終了する際、1999年11月1日にはフルモデルチェンジが行われました。この新モデルは、マツダからのOEM供給を受けて作られ、ボンゴブローニイの兄弟車となりました。この2代目モデルは、ほぼ同じボディ設計を持ちながらも商用車としての機能性に特化しています。

2010年7月にはOEM供給が終了した影響により、デリカカーゴの販売も終息しました。このように、デリカカーゴはその誕生から長い時間にわたって、商用車市場で多様なニーズに応える役割を果たしてきたのです。特に、移動手段として、また荷物輸送のための頼りになる選択肢として、多くのビジネスに貢献してきました。

関連項目

• - 三菱自動車工業
• - 三菱・デリカ
• - 三菱・デリカスペースギア
• - 三菱・エクスプレス

最後に

デリカカーゴは、三菱自動車が誇る商用車の中でも、その独特な姿勢と機能性により、多くのファンに支持されてきました。

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