三菱・ピスタチオ

ピスタチオ（Pistachio）

ピスタチオは、三菱自動車工業が製造した小型ハッチバック車で、1999年12月に50台が限定販売されました。この車両は、当時の軽自動車のミニカを基に作られ、環境への配慮を特にアピールすることを目的として開発されました。これにより、先進的な低燃費技術が取り入れられ、特にGDI（ガソリン直接噴射）エンジンの可能性が具体化されたモデルとなっています。

ピスタチオのベースとなったのは、ミニカの3ドアハッチバック（GF-H42A）で、搭載されたエンジンは1,094ccの4A31型、直列4気筒DOHC16バルブGDIエンジンです。エコ技術の一環として、アイドリングストップ機能（ASG）が装備されており、10・15モードでの燃費は驚異の30.0 km/Lを実現しています。これにより、環境保全に貢献しつつ、燃料費の節約にも貢献することが期待されました。

標準装備はシンプルで、エアコン、電動パワーステアリング、パワーウィンドウなどが備わっており、必要最低限の快適さを提供します。また、安全性への配慮もあり、SRSエアバッグが装備されています。タイヤは135/80R13（70S）のラジアルタイヤを使用し、軽量化のためにENKEI製の13インチアルミホイールが採用されています。性能やデザイン面でも、従来のミニカと比較し、マルチリフレクターヘッドランプが標準装備となっているほか、リアのターンランプ部分はアンバーからホワイトへと変更されています。

ピスタチオの生産台数は合計で50台とされていますが、実際には約40台しか市場に出回らなかったため、三菱の歴史の中でも貴重なモデルとなっています。販売は短期間で終わり、2000年3月31日に終了しました。モデル名の由来は、ナッツの一種であるピスタチオから来ており、車体色もピスタチオをイメージしたツートンカラー（シトロンイエローとロアールグリーン）で展開されています。

歴史

• - 1999年12月6日: ピスタチオの製造開始。
• - 1999年12月22日: 車両の正式発表および販売開始。
• - 2000年2月25日: 製造・出荷が完了。
• - 2000年3月31日: 販売終了。

関連項目

• - 三菱・ミニカ: ピスタチオのベースとなった車。
• - 三菱・トッポBJ: 同じくミニカ系の車両で、異なるエンジン設定を持つ。

総じて、ピスタチオはその生産台数や独自の特性から、三菱自動車のなかでも異色の存在であるといえます。

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