三菱・プラウディア

プラウディア（PROUDIA）

プラウディアは、三菱自動車工業が製造・販売していた高級セダンです。その名は誇りを意味する「PROUD」と、三菱の象徴的な「DIA」を組み合わせた造語であり、グループのロゴにも通じるネーミングが特徴です。

初代 S32A型（2000年 - 2001年）

初代プラウディアは、1999年12月に発表され、2000年2月に発売されました。このモデルは、三菱の高級車ラインナップの一翼を担う位置付けで、日本市場におけるリーダーを目指すものでした。現代自動車との共同開発によるもので、デボネアの後継車としても注目を集めました。

この車種には、GDI技術を用いたV8 DOHC 4.5リッターエンジンと、V6 DOHC 3.5リッターエンジンが搭載されており、それぞれ280馬力と240馬力を発揮しました。さらに、エンジンは平成12年の排出ガス基準をクリアし、より厳しいJ-TLEV基準にも適合していました。車両は前輪駆動型で、燃費基準をも満たす等、安全性と環境への配慮が伺えました。

安全装備には、安全強化ボディRISE（ライズ）が採用され、各種エアバッグや衝突時ロック機構を備えたシートベルトが装着されていました。特に、事故時の安全性を高めるための多様な機能が導入されていました。

このモデルは、販売台数1228台という結果に終わり、三菱の重役専用車としてのイメージを強く残しました。姉妹車としてストレッチリムジン仕様のディグニティも存在しましたが、一般市場での成功には至りませんでした。この一方で、韓国向けのヒュンダイ・エクウスは市場で成功を収め、デザインにおいて独自のアプローチを見せました。

2代目 BY51/BKY51/BKNY51型（2012年 - 2016年）

その後、三菱自動車は新たな風を吹き込むべく、2011年に日産自動車とのOEM協力を発表。2012年からは日産のフーガをベースにした2代目プラウディアが登場しました。2012年4月に車名が決定され、同年7月に正式に発表され、その後発売されました。

2代目プラウディアは、「250」や「370 VIP」などのグレードが設定され、特に「370は初の4WDモデル」であることが注目されました。エンジン仕様については、日産フーガと共通のパワートレインが搭載されましたが、フロントグリルやエンブレムが独自に変更されており、三菱らしいデザインが強調されました。

これらのモデルは、快適性向上のために特別なサスペンションシステムやクリーンエアフィルターを装備し、豪華な車内環境を提供していました。残念ながら、このモデルも2016年に販売を終了しましたが、相次いで登場した高級セダンたちの中で一際印象に残る存在となりました。

結論

プラウディアは、日本市場における三菱自動車の高級セダンとして、独自の道を歩んだモデルでした。初代は会社の名声を背負った一台であり、2代目は日産とのコラボレーションによる新たな展開を見せました。どちらの世代も、その時代における技術やデザインを反映した重要な車両だったと言えるでしょう。

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