三角比呂

三角比呂（みすみ ひろ）について

三角比呂氏は、1960年7月15日生まれの日本の裁判官です。中央大学大学院法務研究科の特任教授も務めており、法曹界において顕著な業績を残しています。神奈川県出身で、1984年に中央大学法学部を卒業後、裁判官としてのキャリアをスタートさせました。

経歴

三角氏は、主に民事事件を担当し、裁判官としての経験を積み重ねてきました。その経歴は多岐にわたり、大阪地方裁判所判事補、宇都宮地方裁判所判事補、青森地方裁判所弘前支部判事補など、各地の裁判所で要職を歴任しました。また、裁判所書記官研修所教官や福島地方裁判所白河支部長など、人材育成にも貢献しています。

2007年には仙台高等裁判所事務局長に就任。その後、2011年には東京地方裁判所部総括判事となり、2014年には司法研修所上席教官として後進の育成に尽力しました。2018年には静岡地方裁判所所長に就任し、裁判所運営の責任者としての手腕を発揮。2020年には東京高等裁判所部総括判事に就任し、現在に至ります。2021年には法務省司法試験委員会委員にも任命され、司法試験制度の運営にも携わっています。

裁判官としての活動

裁判官としては、特に民事事件において重要な判断を下しており、パロマ湯沸器死亡事故の裁判では、パロマ工業の過失を認定し、約1億2千万円の損害賠償を命じる判決を下しました。この判決は、企業の製品責任と安全に対する意識を高める上で重要な意味を持つとされています。

教育活動

中央大学大学院法務研究科特任教授として、法律を学ぶ学生たちの指導にもあたっています。裁判官としての実務経験に基づいた講義は、学生たちにとって非常に貴重な学びの場となっています。また、司法研修所教官として、次世代の裁判官の育成にも力を注いでいます。

著書

三角氏は、実務家としてだけでなく、研究者としても活躍しており、その知識と経験は著作にも活かされています。『要件事実論30講』（村田渉, 山野目章夫編著,後藤巻則, 高橋文清, 村上正敏, 大塚直と共著）では、要件事実論について、体系的に解説しており、法曹関係者にとって必読の書となっています。

まとめ

三角比呂氏は、裁判官としての豊富な経験、教育者としての知識、そして研究者としての洞察力を兼ね備えた、日本の法曹界を代表する人物の一人です。その活動は、裁判の実務だけでなく、法曹界全体の発展にも大きく貢献しています。

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