三辻富貴朗

三辻富貴朗（みつじ ふきお）は、1960年8月6日東京都港区に生まれ、2008年12月11日に48歳で生涯を閉じた日本のゲームデザイナーです。多摩美術大学グラフィックデザイン科を卒業後、タイトーに入社し、数々のアーケードゲームの企画、ディレクション、グラフィックを担当しました。

タイトー時代には、『バブルボブル』、『レインボーアイランド』、『サイバリオン』といった、ゲーム史に残る数々のヒット作を世に送り出しました。これらの作品では、スタッフロールや初期状態でのスコアランキングに「MTJ」という名称を使用しており、彼の作品であることを示すシンボルとなっていました。また、スタッフロールには本名も併記されることがありました。

ゲーム制作の傍ら、三辻は雑誌「ゲーメスト」において、水谷潤名義で「ゲームデザイナー入門」を連載しました。1989年3月号から一年間にわたり、現役のゲームデザイナーが自身の制作手法を公開するという、当時としては画期的な内容で、多くのゲームクリエイター志望者に影響を与えました。

タイトーを退社後、UPLで『オメガファイター』の開発に携わり、その後はフリーランスとして活動しました。1994年頃にはヒューマンクリエイティブスクールで講師を務め、かねてより開講していたゲームデザイナー志望者向けの私塾を発展させ、2000年にMTJゲームデザイナーズスクールを設立。校長兼講師として、後進の育成に力を注ぎました。

2005年に海外でのみ販売された『Taito Legends』には、三辻のインタビュー動画が多数収録されており、彼はそこで自らがゲーム制作から退き、人材育成に専念していることを語っていました。彼のゲーム制作に対する情熱は、次世代のクリエイターを育てるという新たな形で結実しました。

三辻富貴朗は、2008年12月11日、腎臓疾患による胸水が原因で心肺停止となり、48歳という若さでこの世を去りました。彼の創造性と情熱は、彼が手がけた数々のゲーム作品と、彼が育てた多くのゲームクリエイターの中に生き続けています。

主な作品
スーパーデッドヒート
ハレーズコメット
バブルボブル
レインボーアイランド
サイバリオン
ヴォルフィード
オメガファイター
マジカルパズルポピルズ
* 究極!!PC原人（ロケーションテストのみ）

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