三重 (長崎市)

長崎市三重地区の詳細解説

三重地区は、長崎市の北西部に位置し、角力灘に面した地域です。1973年 3月31日に旧西彼杵郡三重村が長崎市に編入合併されたことで、長崎市の一部となりました。この地域は新長崎漁港が設置されたことで漁業が盛んになり、同時にベッドタウンとしても発展し、人口が増加傾向にあります。

三重地区の概要

三重地区は、長崎市北西部に位置し、美しい海岸線が特徴です。かつては独立した村でしたが、長崎市との合併を経て、現在は長崎市の一部として発展しています。漁業が盛んな地域であり、新鮮な魚介類が水揚げされる新長崎漁港は、地域経済の重要な拠点となっています。

町名について

1973年の長崎市編入後、1975年までは旧村の10郷がそのまま使われていましたが、同年、町名が新たに設置されました。

現在の町

畦町（あぜ）: 三重町に隣接する狭小な地域で、住宅は少ないです。半農半漁の地域で、海岸沿いに堤防と住宅が並び、釣り場としても利用されています。
畝刈町（あぜかり）: 国道202号より海側は都市化が進み住宅地が広がっていますが、山側は農業地域です。新長崎漁港に近く、漁業関連施設も存在します。市道は琴海方面へと続いています。
樫山町（かしやま）: 東樫山と西樫山の2地区からなり、半島状の地形をしています。先端は三重崎という岬です。中央部に集落が広がり、半漁半農の地域です。かつては隠れキリシタンの里でした。
京泊1丁目～3丁目（きょうどまり）: 1丁目には畝刈小学校があり、ほぼ全域が三重団地です。2・3丁目には新長崎漁港があり、埋立地には漁業関連施設や工場、商業施設が立ち並びます。漁港は魚の卸売市場も兼ねています。漁港通りより北側は住宅街です。
三京町（さんきょう）: 式見の向町との同名回避のため改称されました。三重と京泊の中間に位置し、国道202号より南側は埋立地が多く、工場やマリンヒル三京団地があります。国道より北側は山林です。マリンヒルの近くには三重浄水場、山林地区にはごみ処理場があります。
多以良町（たいら）: 県道28号沿いに多以良集落が広がっています。畝刈町に近い地域は区画整理が進み都市化しています。国道202号沿いにはニューハーベン団地があり、さらに南下すると沖平集落があります。沖平には水産試験場があります。
鳴見町（なるみ）: 多以良町と滑石峠の間の山間部ですが、山を登るにつれて住宅が増え、滑石トンネル西口付近は宅地化されています。
松崎町（まつざき）: ほとんど平地がない山間部で、地区の最も奥まった場所にあります。外海町と琴海町が長崎市に編入されるまで、両町との境に位置していました。
三重町（みえ）: 三重地区の中心部ですが、京泊や畝刈町ほど都市化は進んでいません。長崎バスの石原バス停があり、石原発着のバスが多数運行しています。漁業地域であり、三重小学校、市役所三重支所、三重郵便局があります。北部の日は尾地区は山間部です。
三重田町（みえだ）: 農業地域で、国道より北側は山間部、南側は平地ですが、荒れ地が多いです。
鳴見台1丁目・2丁目（なるみだい）: 光風台団地が広がっています。団地名と町名が異なるため、施設名には「鳴見台」と「光風台」の両方が使われています。団地内には鳴見台小学校があり、町は上水道用ダムの鳴見ダムに隣接しています。
さくらの里1丁目～3丁目（さくらのさと）: 1・2丁目はパークコミュニティ桜の里団地、3丁目は山林地区です。長崎バスの桜の里営業所があります。
豊洋台1丁目・2丁目（ほうようだい）: サンコート豊洋台団地があり、1丁目に住宅が建っていますが、2丁目には現在住宅はありません。

交通

鉄道・バス

長崎自動車（長崎バス）が運行しています。

道路

国道202号
長崎県道28号長崎畝刈線
長崎県道115号長崎漁港村松線

施設

公共施設

長崎市役所三重支所

教育機関

長崎市立三重中学校
長崎市立三重小学校
長崎市立畝刈小学校
長崎市立鳴見台小学校

商業施設

多数の商業施設が存在します。

金融機関等

銀行や信用金庫などが存在します。

その他

三重地区は、豊かな自然と都市機能が調和した地域です。漁業と住宅地が共存しており、多様な人々が生活しています。この地域は、長崎市の発展に貢献しており、今後もその発展が期待されます。

参考文献

角川日本地名大辞典編纂委員会編『角川日本地名大辞典 42 長崎県』1987年 ISBN 9784040014203