三重会館

三重会館（みえかいかん）

三重会館は、三重県津市に位置する重要な合同ビルです。ここにはみずほ銀行の津支店や三重交通グループの本社、さらには三交旅行センターなどが入っており、地域の交通の要所としても機能しています。また、三重交通のバスターミナルが併設されているため、津市中心部のランドマークとも言えるでしょう。

概要

以前は三重会館の中に津中央郵便局がありましたが、現在は隣に新たに建設された5階建ての独立ビルに移転しました。この新しい構造物は、三重会館との間に自動ドアを持っており、外に出ることなく両施設を行き来できる利便性があります。また、東海テレビ放送や東海ラジオ放送が入る支社もありますが、他のほとんどのマスメディアは津駅前のアスト津に拠点を置いています。

歴史

三重会館の建設は1954年にさかのぼります。当時、三重交通が設立10周年を迎え、同社の本社ビルを新たに建設する計画が持ち上がりました。この際、郵政省と日本勧業銀行（現在のみずほ銀行）との共同プロジェクトとして進められました。この計画は、津中央郵便局の移転に関する住民の要望を受けたものでもありました。その結果、1956年の6月に完成した三重会館は、日本初の官民合同ビルとして注目を浴びました。

設計を手がけたのは東畑建築事務所で、竣工式は同年の6月29日に行われました。開館初日から物珍しさを求めて多くの見物客が訪れ、さらには小学校の社会科見学の定番コースにもなりました。当初は、多様な機能を持ち、エレベーターもその当時のトレンドであるエレベーターガールが付きました。また、2階には近鉄ストア、3階には中部日本新聞社の支局や様々な事務所、カルチャーセンター、さらには5階に結婚式場やレストランも備えられていました。

しかし、モータリゼーションの進展とともに駐車場不足が顕著になり、商業機能は衰退していきました。1998年には建て替え工事が始まり、2000年には新たな三重会館が竣工しました。大半のテナントは以前からのオフィスを引き継いでいたため、開館当初の賑わいは期待されたほどではありませんでしたが、地域のシンボルの復活には大きな意義がありました。

周辺交通

三重会館は「三重会館前」というバス停が充実しており、一般路線のバスや高速バスが発着しています。入口は3階までの吹き抜け設計となっており、待合室としても利用可能です。周囲には複数のバス乗り場が配置されています。

• - 1番乗り場: 三重病院、一身田行きなどの系統があります。
• - 2番乗り場: 様々なルートが津駅へ向かっています。
• - 3番乗り場: 白塚駅、大学病院などが接続されています。
• - 4番乗り場: 高茶屋方面への系統がいくつかあります。
• - 5番乗り場: 榊原車庫行きなどが運行されています。
• - 6番乗り場: 津新町駅への系統が発着。
• - 7番乗り場: 西86系統、京都行き高速バスがあります。

このように、分かりやすいバスの路線と併せて、三重会館は地域の重要な交通拠点としての役割を果たしています。

交差点

三重会館前交差点は、その南東に位置し、国道23号、津市道のフェニックス通り、三重県道42号津芸濃大山田線の接点となっています。この交差点を利用することで、名古屋や四日市方面、松阪、伊勢方面へのアクセスが容易になっています。

このように、三重会館は単なるビル以上の存在であり、地域の歴史や交通に深く根ざした重要なシンボルなのです。

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