三重県警察学校

三重県警察学校

三重県警察学校（みえけんけいさつがっこう）は、三重県が設置・運営する、警察官を育成するための専門教育機関です。三重県津市高茶屋四丁目に所在し、警視が学校長を務めます。三重県警察に新たに採用された職員が、職務に必要な基礎知識、技能、および精神を修得する初任科研修の場として中心的な役割を担います。

初任科研修と教育課程

新任警察官は、採用区分により異なる期間、初任科研修を受けます。大学卒業者（警察官A）は6ヶ月、それ以外の採用者（警察官B）は10ヶ月です。校訓は「強く、正しく、温かく」であり、この精神に基づいた教育が行われます。

研修内容は以下の通りです。

• - 一般教養: 職務倫理、社会理解、国語など
• - 法学: 憲法、刑法、刑事訴訟法等、警察活動に関わる法知識
• - 警察実務: 生活安全、地域、刑事、警備など各分野の専門知識
• - 術科: 剣道、柔道、逮捕術、拳銃操法といった実技訓練

これらの課程を通じて、警察官としての基礎能力を養います。初任科を修了した警察官は、まず県内の各警察署で約4ヶ月間の現場実習を経験します。その後、再び学校に戻り、「初任補修科」としてさらなる研修を受け、実践的な能力を高めます。

沿革

三重県警察学校は、明治時代に起源を持つ歴史ある機関です。

• - 1887年（明治20年）: 三重県庁舎内に「三重県巡査教習所」として開校。
• - 1927年（昭和2年）: 「三重県警察練習所」に改称。
• - 1943年（昭和18年）: 旧一身田警察署跡へ移転。
• - 1945年（昭和20年）: 三重県立盲唖学校校舎へ移転。
• - 1947年（昭和22年）: 現在の校地（旧津海軍工廠通信施設跡）へ移転。
• - 1948年（昭和23年）: 「三重県警察学校」に改称。
• - 2008年（平成20年）3月: 新生徒寮完成。
• - 2010年（平成22年）: 新校舎・武道場完成。
• - 2012年（平成24年）: 「意見発表大会」を開始。
• - 2016年（平成28年）5月28日: 伊勢志摩サミット特別派遣部隊解散式挙行。

主な学校行事

学生の育成と学校運営のために様々な行事が実施されます。

• - 式典：入校式、卒業式
• - 訓練：青山高原健脚訓練、水難救助訓練、伊勢健脚訓練
• - 大会：球技大会、柔道剣道大会
• - 試験：定期試験、卒業試験
• - 研修：実務研修

オープンキャンパス

警察業務への理解促進と就職活動支援のため、年に2回（夏・冬）オープンキャンパスを開催しています。指紋採取体験や現役警察官との座談会などを通じて、学校や仕事への理解を深める機会を提供しています。就職説明会形式での開催は、2007年（平成19年）の団塊世代大量退職（2007年問題）に対応するため始まりました。

所在地・アクセス・周辺環境

学校は津市高茶屋四丁目の国道165号沿いに位置します。公共交通機関でのアクセスは、三重交通バス「警察学校前」バス停から徒歩約2分、または「警察学校」バス停から徒歩約4分、JR紀勢本線高茶屋駅からは徒歩約11分です。

周辺には、教育機関（三重県立盲学校、三重県立津高等技術学校、津市立南郊中学校など）や公共施設、商業施設、事業所などが立地しています。

（本記事は提供された情報に基づき記述しています。）

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