三隅二不二

三隅二不二のプロフィール

三隅二不二（みすみ じゅうじ）は、1924年3月21日に福岡県で生まれ、2002年5月31日に亡くなった日本の著名な心理学者です。彼の専門分野は社会心理学であり、特にグループ・ダイナミックスの普及に尽力しました。

学問への貢献

クルト・レヴィンによって提唱された集団力学の理論を日本に導入した三隅は、グループ・ダイナミックスの発展に大きな影響を与えました。彼のPM理論として知られるリーダーシップの研究は、パフォーマンスとメンテナンスの二つの機能を重視したもので、国際的にも評価されています。また、日本グループ・ダイナミックス学会の設立に尽力し、初代会長を経て2代目会長にも就任しました。

彼の大学でのキャリアは多岐にわたり、九州大学や大阪大学の教授を経て、筑紫女学園大学や短期大学の学長も務めました。さらに、彼は集団力学研究所を設立し、1998年まで所長として活動しました。この研究所は、彼が育成した多くの後進たちにとって重要な拠点となっています。

教育と略歴

三隅は、旧制の福岡県立朝倉中学校と福岡高等学校を卒業後、1947年に九州帝国大学の法文学部心理学科を卒業しました。1949年には九州大学大学院に進学し、修士課程を修了。その後、北九州外国語大学で講師、助教授を経て、九州大学教育学部で講師、助教授、教授を歴任しました。

1967年には集団力学研究所を設立し、1975年からは大阪大学人間科学部の教授として活動するようになります。1987年に同大学を定年退官後は、奈良大学の教授として教育活動を続けました。

受賞歴と著書

三隅はその業績に対して多数の賞を受賞しており、1989年に紫綬褒章、1994年にはクルト・レヴィン賞と国際応用心理学会賞を受賞するなど、広く認められています。さらに1995年には勲二等旭日重光章も受けています。また、彼は長い学問の歴史を持ち、316本以上の論文、数多くの著書を発表しています。

彼の著書には『社会技術入門グループダイナミックスと集団討議』や『新しいリーダーシップ集団指導の行動科学』があり、リーダーシップやグループ・ダイナミックスに関する重要な知見が示されています。これらの研究は、今なお多くの人々に影響を与え続けています。

死去とその後の影響

三隅は2002年に82歳で福岡県古賀市にて逝去し、叙従三位が与えられました。彼の影響感は、教育界や心理学界に広く浸透しており、彼の理論や教育は現代の心理学においても重要な役割を果たしています。三隅二不二の学問的遺産は、今後も受け継がれ、発展していくことでしょう。

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