三鷹 (小惑星)

小惑星「三鷹」について

小惑星「三鷹」（Mitaka、小惑星番号1088）は、小惑星帯に位置する天体です。1927年11月17日、当時の東京帝国大学附属東京天文台（現在の国立天文台）に勤務していた技師、及川奥郎によって発見されました。発見場所は東京天文台であり、使用された観測機器はブラッシャー天体写真儀でした。

名称の由来

小惑星「三鷹」という名前は、発見当時、東京天文台が所在していた東京府北多摩郡三鷹村（現在の東京都三鷹市）に由来しています。この命名は、発見者である及川奥郎によって提案され、その地への敬意を表しています。

日本で発見された最初の小惑星

小惑星「三鷹」は、(1089) 多摩とともに、「日本で発見された最初の小惑星」「日本人が発見した最初の小惑星」の一つとして知られています。これらの小惑星は、軌道要素が確定し、正式に登録されたものの中で最も若い小惑星番号を持つという点で特筆されます。これは、日本における天文学の歴史において重要な出来事でした。

その他の小惑星との比較

1900年には、平山信が (498) 東京や (727) ニッポニア（日本）を「発見」しましたが、これらの小惑星は軌道が確定せず、正式な発見とはみなされませんでした。また、発見日だけを比較すると、(1266) 利根（1927年1月23日）や (1584) 富士（1927年2月7日）、(1185) 日光（同日発見）の方が早く発見されています。しかし、これらの小惑星は軌道の確定に時間がかかったため、より大きな小惑星番号が与えられました。これは、小惑星の発見においては、発見日だけでなく、軌道の確定が非常に重要であることを示しています。

小惑星の軌道要素

小惑星「三鷹」の軌道要素に関する詳細な情報は、JPL（ジェット推進研究所）のウェブサイトで確認できます。この情報により、三鷹の正確な軌道や、太陽系内での位置を詳しく把握することができます。

三鷹市との関わり

三鷹市は、小惑星「三鷹」の発見を記念して、様々なイベントや広報活動を行っています。2010年には、小惑星「mitaka」の撮影写真と映像が三鷹市に贈られ、市ウェブサイトで公開されました。

まとめ

小惑星「三鷹」は、日本における天文学の歴史を語る上で欠かせない天体です。その発見は、日本の天文学研究に大きな足跡を残しました。現在も、三鷹市のシンボルとして、多くの人々に親しまれています。


関連項目
小惑星の一覧 (1001-2000)

外部リンク
Mitakaの軌道要素（JPL、英語）
* 小惑星「mitaka」撮影写真と映像が贈られました、三鷹市ウェブサイト（2010年10月26日）

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