上原政二

上原政二のプロフィール

上原 政二（うえはら せいじ、1948年 - ）は、日本の実業家であり、数々のIT企業を設立した人物として知られています。群馬県太田市で生まれた彼は、1970年に早稲田大学理工学部工業経営学科を卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社に入社しましたが、1982年には同社を退職し、アンガマン・バス株式会社へ移籍。1986年には同社の代表取締役に就任しました。

彼のキャリアはここから急速に展開し、1988年には三菱商事と共同でネットワンシステムズ株式会社を設立し、その後もメディアネット株式会社、ネットワールド株式会社、スリーコム株式会社（現・三井情報株式会社）などの企業を創設しました。これにより、日本国内におけるネットワークインテグレーターとしてのビジネスモデルを構築し、シスコシステムズやアセンド・コミュニケーションズなどの製品を取り扱うことに成功しました。特に1980年代後半から1990年代にかけては、業界の草分けとして高く評価されていました。

社会的役割と貢献

上原はビジネスのみならず、様々な公的役職や委員会にも参加し、情報産業の発展に貢献しました。通産省や経済産業省にて審査委員を務め、独立行政法人中小基盤整備機構四国支部のプロジェクトマネージャーや、インターネット協会理事、ネットワーク協議会の副会長など、多忙な実業家の顔を持ち合わせていました。

経歴の転機

しかし、1995年以降は経営する企業が次々と失敗し、ネクストコム株式会社での自社製品事業の失敗が大きな打撃を与えました。その後、ビーツービー通信株式会社の破産、株式会社モビスタの解散と続き、2008年には業務上横領罪で起訴され、高松地方裁判所から懲役5年の判決を受けることとなります。これらの出来事は、彼のキャリアにおける厳しい転機となりました。

大学卒業の記録

興味深いことに、上原の大学卒業に関する記録には二つの異なる大学名が残っています。一つは早稲田大学、もう一つは宇都宮大学ですが、どちらが正しいかは現在も不明です。本記事では、早稲田大学卒業の記録を基に記述しています。

裁判と判決

上原は、2008年に業務上横領罪で起訴され、2005年に社長を務めていた株式会社モビスタの資金を不正に引き出していたことが問題視されました。調査の結果、同社の銀行口座から2回にわたり合計1億2,800万円を引き出したとして起訴され、その後、別の会社での業務上横領罪でも追起訴されました。最終的に懲役5年の判決を得ました。

主な著作

業界における彼の知見は、書籍としても表現されています。「異機種接続とLAN　絵解き読本」や「ネットワークスペシャリストテキスト」など、多岐にわたるテーマで執筆されており、今も多くの読者に影響を与え続けています。

結論

上原政二は、日本の情報産業において重要な役割を果たしてきた実業家であり、その成功と失敗は彼の多面的なキャリアを彩っています。彼の企業活動や社会的貢献は、今後のIT業界の発展にも影響を与えると考えられます。

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