上原晃

上原 晃（うえはら あきら）は、1969年5月16日に沖縄県で生まれた元プロ野球選手です。現役時代は投手として活躍し、右投げ右打ちでした。

プロ入り前

上原氏は沖縄水産高等学校に進学し、エースとしてチームを牽引しました。在学中には、夏の選手権大会と春の選抜大会を合わせて合計4度、甲子園球場の土を踏んでいます。

1年生だった1985年の夏の甲子園では、控え投手として2試合にリリーフ登板しましたが、チームは3回戦で鹿児島商工高校に敗退しました。

2年生となった1986年は、春の選抜からエースナンバーを背負いました。しかし、この大会は初戦で上宮高校に敗れる結果となりました。同年の夏の選手権大会では、準々決勝まで勝ち進みましたが、水口栄二氏や佐野重樹氏らがいた松山商業高校に対し、9回裏にサヨナラ負けを喫し、惜しくも準決勝進出を逃しました。

3年生最後の夏、1987年の夏の甲子園では、1回戦で函館大学有斗高校の盛田幸妃氏との投げ合いを制しました。しかし、続く2回戦では、常総学院高校の島田直也氏に完封負けを喫し、高校野球での甲子園挑戦を終えました。

高校時代に見せた完成度の高い速球は「オキナワの星」として大きな注目を集め、プロ球団からも関心を寄せられました。特に阪神タイガースからはドラフト1位での指名が有力視されていましたが、上原氏自身は明治大学への進学を希望していました。

しかし、1987年のプロ野球ドラフト会議で、中日ドラゴンズが3位で上原氏を強行指名しました。当時の監督であった星野仙一氏による直接の説得もあり、上原氏は中日ドラゴンズへの入団を決断しました。

プロ入り後

プロ入り後の1988年、背番号17を与えられたルーキーの上原氏は、ファームであるウエスタン・リーグで優れた成績を残しました。同リーグの最優秀防御率と最多勝率を獲得し、ジュニアオールスターゲームでも好投を見せました。

その活躍が認められ、シーズン中に一軍に昇格。当時クローザーを務めていた郭源治氏へと繋ぐセットアッパーとして重要な役割を任されました。プロ初登板は1988年7月31日のヤクルトスワローズ戦（明治神宮野球場）で、7回裏から救援登板し2イニングを無失点に抑えました。そして、1988年8月7日に行われた阪神タイガース戦（ナゴヤ球場）で、8回表から救援登板し2イニング無失点の好投で、プロ初勝利を挙げています。さらに、同年9月4日の読売ジャイアンツ戦（東京ドーム）ではプロ初セーブも記録しています。

ルーキーイヤーは24試合に登板し、防御率2.35という堂々たる成績を残しました。この年、中日ドラゴンズはセ・リーグで優勝し、上原氏は日本シリーズにも登板しました。

その後もチームに貢献しましたが、1991年に再びセットアッパーとして起用され、8勝を挙げる活躍を見せました。しかし、指先の血行障害を発症し、手術を受けることになりました。この怪我の影響もあり、以降は一軍での登板機会が減少していきました。

1996年シーズン終了後、上原氏は中日ドラゴンズから自由契約となりました。

移籍と引退

中日を離れた後、1997年には広島東洋カープに所属し、背番号は43となりました。続く1998年にはヤクルトスワローズに移籍し、背番号は40に変更されました。しかし、残念ながら広島およびヤクルトでは一軍での登板機会を得ることはできず、1998年シーズン限りで現役を引退することを発表しました。

引退後

プロ野球を引退した上原氏は、翌年から整体師へと転身しました。研鑽を積み、2008年には愛知県名古屋市守山区内に自身の整体院を開業し、多くの患者さんの施術にあたっています。

近年では、再び野球に携わる機会も得ています。2023年からは、東海学園大学硬式野球部のコーチに就任し、後進の指導にあたっています。

記録

• - 初登板: 1988年7月31日、対ヤクルトスワローズ戦（明治神宮野球場）、7回裏に救援登板、2回無失点
• - 初勝利: 1988年8月7日、対阪神タイガース戦（ナゴヤ球場）、8回表に救援登板、2回無失点
• - 初セーブ: 1988年9月4日、対読売ジャイアンツ戦（東京ドーム）、7回裏に救援登板・完了、3回無失点

背番号

• - 17（1988年 - 1996年、中日ドラゴンズ）
• - 43（1997年、広島東洋カープ）
• - 40（1998年、ヤクルトスワローズ）

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