上吉田村 (岐阜県)

上吉田村について

上吉田村（かみよしだむら）は、かつて岐阜県加茂郡に位置していた村であり、現在の八百津町上吉田と七宗町川並の一部を含みます。村の歴史は、古くから地域の団結を基に形成されてきました。

歴史的背景

村の起源は、宝暦6年（1756年）に書かれた『濃陽志略』に記録されています。この文献によれば、上吉田村は樫原村を中心に、譲葉村、嶽村、平村の4つの集落から構成されていました。また、寛政年間に編纂された『濃州徇行記』では、上吉田村としての扱いがなされ、南西側には野々小屋集落が支村として紹介されています。

明治元年（1868年）の調査『旧高旧領取調帳』でも、上吉田村として記録されています。1889年（明治22年）には久田見村との合併があり、その後、上麻生村と町村の組合を形成しました。1897年には久田見村が発足し、上吉田村は名称が大字上吉田に変更されました。

村内の集落は、交通の便が悪く、合併や再編の提案もありましたが、当初の意見がまとまらず、分村には至りませんでした。

近代の発展

1924年に高山線が樫原の対岸に設けられた上麻生駅に延伸され、この変化により飛騨川を渡る麻生橋も架設されました。これが地域間の交流促進のきっかけとなり、久田見村の中心部と上麻生村の中心部とのアクセスが改善されました。

戦後、地域はさらなる再編成を迎え、野々古屋、樫原、平、分郷の4集落は上麻生村へ編入されることとなり、この動きは1953年に実現しました。同年には町村合併促進法が公布され、上麻生村は1955年に神渕村と合併し、七宗村が誕生しました。同時期に、久田見村が八百津町に編入されるという形で、上吉田村が持っていた地域のアイデンティティが変遷していきました。

教育と文化

初等中等教育において、上吉田村にはいくつかの学校が存在しました。上吉田上尋常小学校は嶺（うね）に位置し、数度の統合を経て八百津町立久田見小学校に改称され、1965年に閉校となりました。下尋常小学校は平に所在し、最終的に七宗村立川並小学校と統合されました。

神社も地域文化の一環として、様々な神社が存在しました。樫原に鎮座する神明神社や白山神社、嶽に位置する星社は、それぞれが地域住民に信仰されてきました。星社は1185年に設立され、特に州の歴史的背景を持つ場所です。

年表

• - 1889年（明治22年）7月1日：町村制度施行により上吉田村が発足。
• - 1897年（明治30年）4月1日：久田見村との合併により、上吉田村は廃止。
• - 1953年（昭和28年）5月1日：久田見村の一部が上麻生村に編入。
• - 1955年（昭和30年）2月11日：上麻生村が神渕村と合併し、七宗村が発足。
• - 1955年（昭和30年）9月30日：久田見村が八百津町に編入。
• - 1971年（昭和46年）4月1日：七宗村が七宗町となる。

このように、上吉田村は岐阜県の歴史的な一部を形成し、地域の変遷と共にその姿を変えてきました。

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