上杉房顕

上杉房顕 (うえすぎ ふさあき)

上杉房顕は、室町時代中期の武将であり、関東管領を務めた守護大名です。山内上杉家10代当主として、激動の時代を生きました。

生涯

永享7年（1435年）、上杉憲実の次男として誕生。父・憲実は、永享の乱と結城合戦での勝利後、房顕以外の子供たちを全て出家させました。房顕はしばらくの間、従兄である越後国守護・上杉房朝のもとに身を寄せましたが、文安元年（1444年）に父から越後と丹波国の所領を与えられ、上洛して8代将軍・足利義政の近臣として仕えました。

享徳3年12月27日（1455年1月15日）、兄・憲忠が5代鎌倉公方・足利成氏によって暗殺されるという事件が起こります。その経緯から、房顕は享徳4年（1455年）3月に新たな関東管領に任命され、成氏征討軍の大将として関東へ下向。同年4月頃に上野国平井城に入りました。これが享徳の乱の始まりです。

房顕は、鎌倉から古河へと拠点を移した成氏と何度も交戦しましたが、長禄3年（1459年）には武蔵国太田庄の戦いで成氏軍に大敗を喫してしまいます。寛正4年（1463年）には、房顕を支えてきた山内上杉家の家宰・長尾景仲が病没。房顕は関東管領からの辞意を表明しますが、幕府に拒絶されました。そして寛正7年（1466年）、五十子にて陣没。享年32歳という若さでした。関東管領は、従甥の顕定が継ぐことになります。

房顕の度重なる敗退は、関東管領家の勢力衰退に繋がりました。

関連事項

五十子陣
足利庄
* 長尾景人

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