上杉氏憲 (深谷上杉氏)

上杉氏憲は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての武将で、深谷上杉家の8代目当主として知られています。彼は後北条氏の家臣であり、武蔵国の深谷城主を務めました。彼の血筋は、長尾景仲の血を引いています。

氏憲は、上杉憲盛の子として生まれました。天正3年（1575年）に父である憲盛が亡くなると、家督を継承しました。天正6年（1578年）には、北条氏政の養女を正室に迎え、氏政の猶子となります。この縁組により、氏政から一字を拝領し、「氏憲」と名乗るようになりました。その後は、北条氏邦の配下として、各地の戦いを転戦しました。

天正18年（1590年）の豊臣秀吉による小田原征伐では、他の諸侯と同様に召集を受け、小田原城に籠城しました。この時、留守となった深谷城は、家臣である秋元長朝や杉田因幡守らが守備を担当しました。しかし、深谷城の主力部隊は小田原城に詰めていたため、城に残された兵力はごくわずかでした。秋元らは状況を鑑み、開城して降伏するという決断を下しました。

小田原征伐後、氏憲は久保田と姓を改め、信濃国更級郡にて隠居生活を送りました。激動の時代を生き抜いた彼の晩年は、静かな隠遁生活であったと伝えられています。

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