上海中心

上海中心 - 上海タワー

上海中心（Shanghai Tower）は、上海市浦東新区に位置する超高層ビルで、中国で最も高く、世界でも第三位の高さを誇ります。このビルは2008年に着工し、2016年に完成しました。高さは632メートルであり、アラブ首長国連邦のブルジュ・ハリファ（828メートル）やマレーシアのムルデカ118（678.9メートル）に次ぐ存在です。

建設地

上海中心は、浦東新区の陸家嘴金融貿易区内に位置しており、周囲は複数の道路に囲まれています。このエリアには、1998年に完成したジンマオタワーおよび2008年に完成した上海環球金融中心といった、他の著名な高層ビルも存在しています。地元の人々や訪問者にとって、上海中心は都市のシンボル的な存在となっています。

デザイン

上海中心の設計は、発注主である陸家嘴集団が主催した建築設計競技により決定されました。多くの有名な設計事務所が参加し、最終的にはアメリカのゲンスラー社の案が選ばれました。この設計は、螺旋状にねじれながら高くそびえるガラス・カーテンウォールで覆われたビルという特徴を持っています。

ビルの構造は9つの円柱状の部分が垂直に重なり、これを二重のガラスファサードが覆う形になっています。内外のガラスカーテンウォールの間には、9つの吹き抜け空間（アトリウム）が設けられ、これにより自然光が効果的に取り入れられています。さらに、ビルの下部には商業施設やイベントスペースがあり、訪問者が楽しめる空間として機能しています。最上階には展望台があり、上海市内の360度ビューを楽しむことができます。

デザインには省エネルギーや持続可能性が考慮されており、ガラスファサードにより風圧が24%削減される設計が施されています。この特性により、建材の使用量が減り、エネルギー効率が向上しています。また、雨水を集めて利用できる仕組みも取り入れられています。上海中心は、グリーンビルディングの認定を受けることも目指しています。

建設の進捗

建設は2008年11月29日に着工し、その後の数年間で飛躍的な成長を遂げました。2010年にはアメリカグリーンビルディング協会からゴールドLEED認証を取得し、環境意識の高さを示しました。2014年に632メートルに達し、2016年に工事が完了しました。エレベーターは、最高速度分速1,230メートルのものが設置されており、これにより迅速に高層階に移動できるようになっています。

展望台

上海中心の展望台は2017年にオープンし、入場は地下1階から可能です。エレベーターは分速1,230メートルを誇り、53秒で地上119階に到達します。展望台からは上海の美しい景色を一望でき、多くの観光客を魅了しています。また、世界で最も高い位置にあるホテル「Jホテル」も併設されており、訪問する価値も非常に高いです。

結論

上海中心は、その壮大さとデザイン、さらに持続可能な取り組みで、現代の建築の一例として、多くの人々に影響を与え続けています。都市の発展を象徴するこのビルは、未来の都市像を描く上でも重要な役割を果たすことでしょう。

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