上海博物館

上海博物館

上海博物館は、中華人民共和国の上海市黄浦区に位置する名高い博物館です。北京の故宮博物館や南京博物館と並び、中国の三大博物館の一つとして広く認識されています。その豊かな収蔵品と独自の建築デザインが話題となり、訪れる人々を魅了しています。

沿革

博物館の歴史は1952年に遡ります。旧租界の競馬場跡地に設立された上海市立博物館は、数回の移転を経て、1993年に人民広場へ移転することが決定します。そして1996年に39600平方メートルの新館が完成し、同年10月12日には一般公開されました。

外観の特徴

博物館の外観は非常にユニークです。上部には円盤があり、下部は古代の鼎の形を模しています。また、最上部には東西南北に向いて弧を描く半円形の構造があり、この独特なデザインは古代中国の宇宙観や、共に青銅器のコレクションを象徴しています。

収蔵品と展示

上海博物館の収蔵品は非常に多岐にわたりますが、特に青銅器がその中でも注目されています。この博物館の外観自体が青銅器をモチーフにしているのです。また、書画、彫刻、印章、磁器、陶器、明清家具といった多彩な展示室が揃っており、合計で11もの常設展示室が存在します。

1階：青銅器と彫塑

1階には、中国古代青銅館と中国古代彫塑館があります。青銅館では商時代から春秋期の青銅器など、評価の高い400点が展示されています。一方、彫塑館では戦国時代から明時代にかけての彫刻や塑像が展示され、約2000年にわたる芸術の進化が感じられます。

2階：陶磁器の宝庫

2階は中国古代陶磁館と暫得楼陶磁館に分かれており、さまざまな時代の陶磁器が約500点展示されています。上海博物館の誇りとも言えるこれらの品々は、他では見られない貴重なものです。暫得楼陶磁館では、著名な文化鑑賞家によって集められた特に優れた130点の陶磁器が紹介されています。

3階：絵画と印章

中国歴代絵画館では、唐から清時代までの水墨画や彩色画が120点以上展示されています。また、中国歴代印章館には約500点の印章が並び、古いものは3000年も前の品が含まれています。書法館では、宋から清時代の書が時代別に100点以上展示されています。

4階：少数民族と古代玉器

4階の中国少数民族工芸館には、600点以上の民族衣装や工芸品が展示され、特に民族衣装と仮面が豊富です。さらに、中国古代玉器館には400点以上の玉器が並び、明清家具館には明・清代の家具が100点以上展示されています。中国歴代銭幣館では、3000年前の貨幣から近代に至る7000点以上の貨幣が集められています。

アクセス

上海博物館へのアクセスは非常に便利で、上海軌道交通1号線、2号線、または8号線の人民広場駅から徒歩約7分で到着します。訪れる際には、歴史的な文化財と現代的なアートの融合を楽しむことができるこの博物館をぜひ訪れてみてください。

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