上田藩

上田藩の概要

上田藩（うえだはん）は、江戸時代に現長野県上田市周辺を治めた藩です。その藩庁として有名なのが上田城であり、真田家が築いたものであることから歴史の始まりを見ていきましょう。

真田家の時代

上田藩の歴史は、武田家に仕えていた真田昌幸の築城から始まります。天正11年（1583年）に着工された上田城は、千曲川のほとりに位置し、町の中心として隆盛を誇りました。昌幸は、武田信玄の統治スタイルを取り入れ、領民に対して誠実な治世を施すことで、地域の発展に寄与しました。

武田家が滅亡した後、昌幸は織田信長や北条氏、徳川家康らと関わりを持ち、豊臣秀吉の元でも所領を持ちました。特に、慶長5年（1600年）の第二次上田合戦は著名です。この戦で、昌幸は少数の軍勢で徳川秀忠の軍を撃退し、その勇名を馳せました。しかし、関ヶ原の戦いで西軍が敗れたため、昌幸とその子・信繁（幸村）は紀州の九度山に幽閉され、上田城は破却されました。

その後、信繁は戦死し、信之が父の領地を引き継ぐことになりました。元和2年（1616年）に上田に戻った信之は、上田藩として9万5000石の領地を形成しますが、元和8年（1622年）に幕命により松代[[藩]]へ移封されてしまいます。

仙石家の時代

真田家の後、上田藩は信濃小諸藩から仙石忠政の支配を受けることになります。忠政は上田城の修復に尽力しましたが、寛永5年（1628年）の死後は息子の政俊がその座を引き継ぎます。政俊は土地制度の改革を試みましたが、十分な成果を上げることができず、最終的には従来の制度の中で行き詰まる結果となりました。彼の息子、忠俊が早世したため、孫の政明が跡を継ぎ、その後、宝永3年（1706年）には但馬国に移封されます。

藤井松平家の時代

仙石家に続き、松平忠周が上田藩の藩主になります。忠周は領内の支配を確立し、享保13年（1728年）の死去までその地位を全うしました。忠周の後を継いだのは子の忠愛でしたが、忠愛の代では大規模な百姓一揆（上田騒動）が起こるなど、藩政の対立が生じました。これにより、松平家は相続問題に悩むことになり、忠済から忠学が家督を継承します。

忠学は有能な指導者であり、藩校・明倫堂の設立や軍制、土地制度の改革を進めました。彼が隠居した後、息子の松平忠固が家督をつぎ、幕末の混乱の中でも重要な役目を果たしました。しかし、忠固の死後、藩政は混乱し、戊辰戦争では新政府に加わる形で北越戦争や会津戦争に出征します。

明治時代に入り、藩知事に就任した忠礼が版籍奉還を行った後、上田藩は1871年の廃[[藩置県]]により上田県へと変化します。上田県はその後長野県に編入され、歴史的な藩の時代は幕を閉じました。

歴代藩主の概要

上田藩を統治した歴代藩主には、真田家、仙石家、松平家といった外様および譜代の公家たちが名を連ねています。その中でも真田信之は特に記憶に残る存在であり、後の歴史においても多くの影響を与えました。彼らの治世は、上田藩の歴史において欠かせない要素となっています。

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