上砂川駅

上砂川駅 (廃駅)

上砂川駅は、かつて北海道空知郡上砂川町に位置し、JR北海道函館本線の上砂川支線の終点でした。1994年の上砂川支線廃止に伴い、その歴史に幕を閉じました。かつては上砂川町の代表駅として、地域の人々に利用されていました。

歴史

1918年：三井鉱山の砂川炭礦専用線が駅付近まで開通。
1926年：専用線が国有化され、函館本線の一部として上砂川駅が開業。
1937年：駅舎改築、機回し線敷設。
1943年：三井鉱山砂川砿第二選炭機までの積込線敷設。
1950年：駅舎一部改修。
1968年：三井鉱山第二専用線敷設。
1979年：三井鉱山第二専用線廃止。
1984年：専用線発着を除く貨物、荷物の取り扱い廃止。
1987年：三井鉱山専用線廃止、貨物列車の発着がなくなる。国鉄分割民営化によりJR北海道の駅となる。無人化。
1992年：JR貨物の駅が廃止。
1994年：上砂川支線廃止に伴い、上砂川駅も廃止。

駅名の由来

駅名である「上砂川」は、三井砂川炭鉱の開発に由来します。当初、駅の設置場所は「鶉」と呼ばれる地域でしたが、炭鉱を所有する三井側が「砂川」の名を入れることを強く希望しました。その結果、いくつかの候補の中から、パンケウタシナイ川の上流、つまり砂川の上流に位置することから「上砂川」と命名されました。この駅名が地域の名前として定着し、後に町名にも採用されました。

駅構造

廃止時の上砂川駅は、単式ホーム1面1線を有する地上駅でした。木造の駅舎があり、ホームは線路の南側に位置していました。かつて炭鉱が活況を呈していた頃は、多数の側線や炭鉱への専用線が存在しましたが、閉山とともに撤去され、棒線化されました。無人駅となってからも駅舎は残され、簡易委託により乗車券が販売されていました。駅舎はホームの中央に位置し、構内踏切で連絡していました。

現在

現在、旧駅舎は向きを変えて駅構内線路跡に保存されており、観光地として整備されています。「悲別駅」の看板が掲げられ、ドラマの撮影に関する展示などが行われ、多くのファンが訪れています。また、プラットホームや車掌車、客車も保存・展示されています。

利用状況

1981年度：1日乗降客数115人
1992年度：1日乗降客数10人

駅周辺

北海道道115号芦別砂川線
パンケウタシナイ川
妹ケ瀬山
奥沢自然公園
上砂川岳温泉
上砂川岳国際スキー場

バス路線

旧駅跡には「中央1丁目」停留所があり、北海道中央バスが運行しています。

その他

上砂川駅は、倉本聰脚本のテレビドラマ『昨日、悲別で』のロケ地として使用され、「悲別駅」として親しまれました。また、映画『駅 STATION』のロケ地にもなりました。2013年には、川野夏美のシングル『悲別』が、当駅を舞台とした楽曲としてリリースされています。

隣の駅

JR北海道 函館本線（上砂川支線）
* 東鶉駅 - 上砂川駅

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