上西博昭

上西 博昭（うえにし ひろあき）氏は、1951年4月22日に三重県で生を受けました。後に上西 紘暉と改名されています。

高校野球での輝かしい足跡

上西氏は三重高等学校に進学し、野球部ではエース投手と五番打者という投打の中心選手として活躍しました。高校時代には、春夏合わせて3度、甲子園の土を踏んでいます。

初めての甲子園は、2年生だった1968年の夏の選手権大会でした。この大会では、初戦となる2回戦で延岡商を7対4で破ると、3回戦では松山商を相手に6対3と快勝しました。しかし、準々決勝で興国高校に1対5で敗れ、ベスト4進出はなりませんでした。

翌1969年春には、第41回選抜高等学校野球大会に出場します。開幕試合となった1回戦で向陽高校を6安打に抑え、3対1で勝利し好スタートを切りました。2回戦では平安高校と対戦。試合途中でリリーフ投手への交代もありましたが、チームは6対2で勝利しました。準々決勝の尼崎西高校戦では、自ら三塁打を含む2安打を放つなど攻撃面でも貢献し、9奪三振を奪う力投を見せ、4対3の接戦を制しました。準決勝では浪商を相手に、上田芳央投手との投げ合いを制し、2対0での完封勝利。この試合でも3安打を放ち、チームに追加点をもたらすなど、投打にわたる活躍が光りました。

そして迎えた決勝戦。堀越高校との対戦では、初回に相手エース但田裕介投手から一挙4点を奪う猛攻を見せ、その後も堀越の3投手に計17安打を浴びせ、12得点を挙げました。投げては堀越打線をわずか4安打に抑え、完封勝利を達成。チームを大会初優勝へと導きました。この選抜大会5試合を通して、上西氏は被安打26、自責点5という安定した投球内容でした。

同年夏には、春夏連覇を目指し選手権大会に再び出場。三岐大会決勝で鍛治舎巧氏を擁する県岐阜商を下し、2年連続での夏の甲子園出場を決めました。しかし、甲子園初戦の広陵高校戦では、序盤から相手エース佐伯和司投手を打ち崩し、上西氏自身も6回に2点本塁打を放つなど、8回表終了時点で5対1とリードを奪いながらも、8回裏に味方の失策なども絡み、広陵高校の猛攻を受けて7失点。まさかの大逆転を許し、9回に2点を返す粘りを見せるも、7対8で初戦敗退という悔しい結果となりました。甲子園での戦いを終えた後、同年8月末からは全日本高校選抜の一員として、ブラジル、ペルー、アメリカへの海外遠征に参加しています。

その後のキャリア

1969年11月に行われたプロ野球ドラフト会議では、阪神タイガースから4位指名を受けました。奇しくも選抜決勝で対戦した堀越高校の但田投手も阪神から指名を受けましたが、但田投手がプロ入りを決めたのに対し、上西氏は指名を固辞し、中京大学への進学を選択しました。

中京大学に進んでからも野球を続け、愛知大学野球リーグではチームの5度の優勝に貢献しました。大学時代の同期には、後に社会人野球で活躍する外野手の生田啓一氏がいます。

大学卒業後は、野球ではなくプロゴルファーとして新たな道に進みました。現在はプロゴルファーとして活動しており、愛知県日進市に在住しながら、東名古屋カントリークラブに所属しています。

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