上越教育大学附属小学校

上越教育大学附属小学校

上越教育大学附属小学校は、新潟県上越市西城町に所在する国立大学法人上越教育大学に附属する小学校です。初等教育機関としての役割に加え、教育実習校および教育研究校として、大学と連携した実践的な教育活動を展開しています。

歴史と沿革

本校の歴史は、明治時代にまで遡ります。1902年（明治35年）4月10日、「新潟県高田師範学校附属小学校」として開校し、授業を開始しました。これが、今日の学校の礎となっています。開校から間もない1906年（明治39年）には、二部授業実践研究のため、近隣の尋常高等小学校を代用附属校とする取り組みも行われました。

校訓である「勤勉・進取・共同」は、1915年（大正4年）2月20日に制定されました。また、学校の象徴の一つである校歌は、1932年（昭和7年）10月16日に制定されました。作詞は相馬御風、作曲は信時潔という著名な人物が手掛けています。校歌には学校名は登場しませんが、校訓の「勤勉」や「進取」の精神に加え、上越地方にゆかりのある上杉謙信、妙高山、春日山、高田の森、日本海といった自然や歴史に関連する言葉が織り込まれています。

第二次世界大戦中は、国民学校令により「新潟県高田師範学校附属国民学校」と改称（1941年）、さらに師範学校の官立移管に伴い「新潟第二師範学校附属国民学校」（1943年）となりました。終戦後の学制改革により、1947年（昭和22年）には「新潟第二師範学校附属小学校」となります。

新制大学体制への移行に伴い、1949年（昭和24年）には新潟大学の発足によりその附属となり、「新潟大学第二師範学校附属小学校」と改称。その後、1951年（昭和26年）には「新潟大学教育学部附属高田小学校」となります。新潟大学時代には、新校舎（1958年）、記念講堂（1962年）、新体育館（1973年）などが整備されました。

1981年（昭和56年）3月31日、新潟大学教育学部高田分校の廃止に伴い、附属高田小学校も一旦廃止されましたが、翌4月1日には上越教育大学へ移管され、「上越教育大学学校教育学部附属小学校」として新たな歴史を歩み始めました。移管後もプールの移設（1982年）、校舎増築（1985年）、コンピュータ室設置（1995年）、新校舎完成（1996年）など、施設の整備が進められました。

2004年（平成16年）4月には、国立大学の法人化に伴い、現在の校名である「上越教育大学附属小学校」となりました。近年では、オーストラリアの学校との国際交流も行われています。

教育目標と役割

学校の教育目標は「生き生きとしたこども」を育むことです。

本校は、義務教育機関として教育関係法規に基づき、児童の心身の発達に応じた初等普通教育を実施しています。また、国立大学附属学校として、以下の重要な役割を担っています。

教育実習校: 上越教育大学学校教育学部の学生に対し、実践的な教育実習の場を提供し、次代を担う教員の育成に貢献しています。
研究校: 上越教育大学および附属中学校と連携し、教育理論の研究や実践に取り組んでいます。小学校独自の視点からの研究成果は、地域の教育現場へ資料として提供され、貢献しています。

学校の規模と活動

2022年4月現在、各学年2クラス編成で、定員は各学年70名となっています。全校で12クラス、定員合計は420名です。

年間を通じて様々な学校行事が行われます。1学期には始業式・入学式で始まり、運動会や教育実習、ポプラ七夕合唱祭などがあります。2学期には教育実習に加え、研究協議会や休日参観などが実施されます。3学期にはスキー授業や卒業式、修了式が行われ、各学年の締めくくりとなります。

卒業生

評論家の三浦展氏や、テニス選手の坂詰姫野氏などが本校の卒業生として知られています。

アクセス

最寄りの鉄道駅はえちごトキめき鉄道の高田駅で、徒歩約10分から15分程度です。バスを利用する場合は、頸城自動車の「西城町十字路」バス停が最寄りとなります。周辺には上越教育大学附属中学校や高等学校などがあります。

上越教育大学附属小学校は、長い歴史と伝統を背景に、教育実践と研究の最前線で「生き生きとしたこども」の育成を目指しています。

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